【読書ログ】「任せるコツ」を読んで

Target この本で学びたいこと

「任せ方」の極意を言語化したものを知りたい

Before 読む前の状態

MGRになって数年、部下に仕事を任せられるようになり
成長を実感したものの
今度は部下を後任のMGRとして育てる必要がある
部下に「任せるコツ」を教えたい

After 得た気づき

1.重要なポイントは5つ
①意欲創出
②目的の明確化
③欲求充足
④選択肢の提示
⑤負担の配慮

2.学生キャバクラ理論
「学生がキャバクラで働いている」→けしからん
「キャバ嬢が大学で勉強している」→偉い
⇒「切り出し方が重要」

3.「仕事を受ける側はすべての仕事を面倒と思っている」前提で考える
意欲を依頼する側が引き出す必要があり、ポイントは3つ
①感謝される
②褒められる
③自分にしかできない特別感

4.相手にメリットがあるように言い換える(欲求充足)
ただし恩着せがましい言い方にならないように注意
またアンダーマイニング効果に気を付ける
(本来やる気がある人を外発的な要因で鼓舞することでかえってやる気低下)

5.頼みづらいことこそ「断る余白」をつくり、選択肢を出す
「忙しいようですが」「難しいようでしたら」というように
「選択肢の提示」と「負担の配慮」を忘れずに

6.断りづらくする小細工は以下だがおすすめできない
①イエスを積み重ねる
②大変なものから提示する
③小出しにする
しっかり意欲創出、目的の明確化、欲求充足を基本として正攻法で頼む

7.「好意」は侮れない
「自分のことを覚えてくれている」「よく理解してくれている」という気持ちが好意につながる。人を動かす原則として有名な「チャルディーニの法則」にも行為は欲求を通りやすくする重要なファクターとある

8.スケジュール(いつまでにしてほしいか)が重要

9.依頼のベストタイミングは褒めているとき

10.威張るのもよくないが「謝る」のもよくない
腰が低すぎるのもNG

11.年配層は出世欲があるのに対し、若年層は「他者に与える意欲」が強い場合が多い。チームに貢献したい、顧客の役に立ちたいなど

12.「人が何かを成し遂げるのは、強みによってのみである、弱みはいくら強化しても平凡になることさえ疑わしい」byドラッカー
⇒「矢のまわりに的をおけ」

13.個人の欠点はチームの欠点にはならない
リーダー自身も弱みがあって大丈夫
昨今のマネジメントに求められているのはカリスマよりも共感力
リーダーの弱みは共感力の源になる

14.全員が熱くなりすぎると冷静な判断ができずミスが起こる

15.アサインはスピードが命。事前にメンバーの人となりを把握しておく必要がある。
普段の1on1で重要度も緊急度も低い雑談から重要度が高いが緊急度は低い相談を引き出していく

16.面談で得たメンバーのプロフィールは忘れないようにメモする

17.飲みは無理に誘わない配慮と向こうから誘いやすい気配を意識する
開催するときも遅くなりすぎないように。1~2杯飲んで解散くらいがちょうどいい。

18.ホウレンソウがビジネスの基本なのは上司⇒部下についても同じ
家族に家事を頼んだ時、結果助かったことを感謝と共に伝える

19.感謝をすると感謝した側のストレスが軽減する

20.Z世代の傾向
①話をしっかりきいてほしい
②頻繁な承認を求める
③多様性の尊重、押しつけられたくない

21.これから必要とされる「サーバントリーダーシップ」
メンバーを主役ととらえて個々の力を強化しながら組織の成果を最大化する
「任せる」のは個の成長が目的

22.多様性のある組織に理想なリーダーシップは包括型である「インクルーシブリーダーシップ」
一人一人の自主性を重んじて、点ではなく面で組織が拡大成長する
ダイバーシティに富んだリーダータイプ
トップダウンで一元管理するのではなく、多彩な人材を多様な価値観に即して任せていく

23.これからの事態は答えはAIが教えてくれる。問いを作るのが人間の仕事。

24.どんな仕事を依頼するかと同じくらい大事なのは「どんな仕事を依頼しないか」。無駄な作業や過労につながる仕事を減らす努力をしている

25.断るときは受けることができない原因となる要素を具体的に伝えたうえで「またお声がけください」と付け加えることで相手の気持ちを損ねず、今後のチャンスも逃さないようにする

26.断るときはスピードが重要。言い訳を熟考するよりすぐに返事をする。その方が依頼した側も別の人を探せる。

27.任せる人がいないのではなく、任せないからいつまでたっても任せられるようにならない仕事を任せず抱え込むことはメンバーの成長機会を奪い、組織としての総力を高めていないに等しい
人は成長する。していないなら自分に問題がある。
「チームに任せられる人がいない」というのは「私はマネージャーとして無能です」と言っているに等しい

28.任せたといいつつ細かく内容をみて口をだす中途半端な丸投げは一番NG。主体性が奪われ、成長は止まり、指示待ち人間になる。

29.マネジメントの仕事は失敗を経験させること。難しいのは失敗を許容して「任せきる」こと。

30.能力をあげるというよりマインドを変えてあげる。
日本人陸上選手が10秒の壁というものを長年突破できずにいたのに
一人が突破すると次々突破する選手が出た
できないと信じ込んでいる暗示を解くことが大事

31.アシステッドスプリント法:走る人をバイクなどで引っ張り限界値を超える感覚を植え付ける)
本人の能力以上の結果をだして成功を目撃させること
成功体験を間近で見るという行為が自分もできるかもとマインドチェンジを促す
⇒残業当たり前の文化ぶっ壊したい

32.助け船のつもりで自分の武勇伝を語って気持ちよくならない

33.リーダーの指示に従って成果を出すというのは「指示にさえしたがっておけば結果は自分の責任ではない」という甘えにもつながる

34.自分のコピーやクローンを育てるという思想は成長を妨げる危険思想
「自分があと2~3人いたら」と考えない
その人の劣化版、下位互換を作るだけ

35.どうしても自分のやり方を押し付けてしまうときは育成係を複数つける

36.良さがない、と思うときは自分がその人の良さを見つけられていないだけ
本当に何もないときはその「伸びしろ」が良さ

37.他者と比べるのではなく対象者の過去と比べて成長をほめる
プライベートで「Aさんよりかわいいね」みたいな言い方はしないのにビジネスではついやってしまいがち。失礼だし、他メンバーを下げていることにもなる。陰口に等しい。

38.「愚妻」「愚息」のように身内をへりくだる文化をやめる
上司バカになり部下自慢ができるようにする

39.マネジメントは拡声器。部下のいいところを大声で言いふらす。

40.苦言を伝えるときはシットサンドウィッチ。
感謝⇒指摘⇒感謝の形で伝える

41.相手が謝ってくるときは、怒られていると思われているとき
怒ってるから謝ってほしいのではなく困っているから直してほしいということを理解してもらう必要がある

42.人を動かす原動力となるのは「目的」組織の歯車ではなく、共通の目的に向かっているということを実感してもらう。

43.WHATから入るのではなくWHYから初めて感情や直感に訴えて人を動かす(ゴールデンサークル理論)ジョブズのような影響力のあるリーダーは「WHY⇒HOW⇒WHAT」でプレゼンする

44.マネージャーの責務として、マネージャーという業務に夢を持たせる
自分自身がマネジメントを全力で楽しみ、その楽しさを語る

TODO 今後実際にやること

1.メンバーや他チーム、他部署の人と1on1や雑談の時間をとり
 人となりの理解をしたり
 ザイオンス効果で好意をもってもらい
 普段から「いつでも頼れる」関係性を築いておく

2.「褒める」はアドラー心理学的にNGなので、「リスペクト」と「感謝」を表明することで相手の自己重要感を高める

3.何かを依頼する時「相手にとってのメリット」を相手の目線になって考える

4.難しいことや厳しいタイミングで依頼する際は断る余白や選択肢を提示する

5.依頼するときはスケジュールを明確にする

6.他者貢献できているということを実感できる機会、仕組みを作る

7.弱みの克服より強みを活かした仕事の優先度をあげる

8.「なんでもできるリーダー」になろうとしない
 いざとなったら巻き取るリーダーではなく
 いざというときのセーフティーネットの構築や 
 頼れるパイプ作りに自分のリソースを割く

9.面談などで得たメンバーのプロフィールは忘れないようにメモする

10.依頼しない仕事を決める
 メンバーが今持っている仕事を棚卸し・把握して
 いらないものを削る機会を定期的に作る

11.任せられる人に任せるのではなく、任せられるようになってほしい人に任せる
 そのうえでマイクロマネジメントはせず
 失敗も許容する
 (セーフティーネットやコンティンジェンシーは用意しておく)

12.「問いをつくる」ことがリーダーの仕事
 答えを用意するのではなくメンバー自身に考えさせる

13.断るときはすぐに断る(検討の時間をなるべく減らせるように自分と配下のリソースとバッファは常に把握しておく)

14.まずは「マインドを変える」
 10秒の壁、の例えを用いる

15.良さがない、と感じたときは「のびしろ」を良さとする

16.自分のコピーを作ろうとしない(劣化版になるだけ)その人の良さを引き出す

17.人を褒めるとき他者と比べない
 過去と比較する

18.メンバーのことを自虐しない
 逆に自慢しまくる
 いいところを拡声器のようにアピール
 プロデュースする

19.相手が謝ってきたときは、怒っているのではなく困っていることを伝える

20.「目的」を明確に言葉にしてつたえる、掲げる

21.why how what の順でプレゼンする

22.自身が全力でマネージャー業を楽しみ、そのことを発信する

まとめ

なんでもできる個人ではなく
なんでもできる組織を目指し
多様な人材の真価を引き出す

そのために必要なのは「指導」ではなく
任せることで生まれる「経験」

他者へのリスペクトと感謝を表明し
頼ることで人は育つ


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