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話せば通じるものがある

仕事で面識のない人とメールでやり取りすることが、よくある。

送り先が大学の先生ならwebで検索して、こういう人なのねと確認する。
上司の話しぶりから、大先生なのか気安い研究者か、想像もする。
ただそれだけの情報をもとにやりとりするので、最初は緊張する。

先日、別のキャンパスに勤務する秘書からメールが送られてきて驚いた。
もちろん面識はない。
うちの先生に関する事務手続きについて、トラブルがあり大幅に遅れたことについてのお詫びだった。

先方にお任せしていることなので、私は「大変お手数をおかけしました」程度の返信をした。

それから一週間ほどして、また意味深なメールが。

もしかして、この人、ひとり孤独に困ってるのかもと思った。
そしてメールではなく、署名の番号に電話をかけた。

若い女性だった。
そして、研究者と事務方の板挟みに困っている様子も伝わってきた。
先日も同僚とそんな話をしていたばかりだ。

先方の役に立てるかどうかはわからないけれど、こちらの状況を伝えた。
数分話しただけだったが、彼女の明るい声に安心して電話を切った。

これどうすればいいのよ~と、ひとり途方に暮れるようなことがある。
でも、誰かに話せば、意外と簡単に解決することがある。
解決しなくても、まぁしゃあないなと開き直れば何とかなっていく。

10年ほど前だったか、事務室のお局様に「あと5年もすれば、あなただって恐いものなくなるよ」と言われたの、あれは本当だったかもしれない。

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