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いいところを見つけて伝えること

息子が小学2年生のときだったと思う。
クラスメイトの良いと思うところを伝えようという「いいとこ見つけ」という授業があった。

回ってきた紙に書いてある名前の人の、良いところをひとつ書く。
低学年だから、1行程度でだ。

そうして数人が書いた紙は、それぞれ自分に届く仕組みだ。

間に先生のチェックは入ると思ったが、授業だし、「良いところ」と言っているから、誹謗中傷などはない。

しかし、思ったままを表現できる(?)低学年は、時に残酷でもある。
もちろん本人に悪気はない。

息子がもらった紙には、いくつか良いところが書かれていたが、今でも忘れない一言があった。
忘れられない理由は、私にあてたものでもあったからだ。

その1行…

「いつも、しましまのふくを きているね」

そうなんだ。
息子はボーダーの服が似合うので、私はUNIQLOで迷わずボーダーのTシャツを買って着させていた。
半袖も長袖も。

幼稚園のころ、戦隊モノの服を着させたくなくて、似合う似合う!とUNIQLOで買っていたこともある。

そのプリントの話は、夫や母に話して、
「子どもって、そんな風に見てるんだね」と笑っていたが、本人には言わないでおいた。
(特に母には爆笑され、その後も何度も思い出して話していたっけ)

その数日後だったと思う。

もじもじしながら息子が「しましま…、いい(いやだ)」と言った。

ナイーブなKちゃんが、そう言った。

そして、それ以来、私はボーダーのTシャツを買うのはやめた。


そんな息子も大人になり、たまに家に来るときは相変わらずUNIQLOのTシャツだ。
あれ以来、ボーダーは見たことがないが、STAR WARSやマーベルなど絵のついたTシャツを好んで着ている。

ひとこと言いたい気もするが、そこは好みだから、まいっかと黙って見ている。


最後に、良いところを見つけて伝えるって、いいなと思ったもう一つのこと。

高校の卒業アルバムの最後のページが、寄せ書きになっていて、息子が見せてくれた。

数人しかいないクラスの女子のうち、ひとりの言葉が印象的だった。

「文化祭のとき、使えるヤツだなと思った」

そのひとことは、私も嬉しかった🤣

その人の良いところ、直接は言いにくいけれど、伝わるといいな。

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