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【10秒で読める小説】裏切り

「彼は裏切らないよ」
皆が口をそろえて言った。
でも大ウソだった。
彼を繋ぎ止めておくには、絶え間ない努力が必要だったのだ。
「もう疲れちゃった」私がそう言うと、彼はアッサリどこかへ去ってしまった。

「俺は裏切らないよ。君を捨てた筋肉と違ってね」やけ食いする私に脂肪がささやいた。

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