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【10秒で読める小説】味にうるさい

猫は一生に一度、人語を話すという。
タマが喋ったのは、唐突だった。
「このメーカーのカリカリ、好きじゃニャいよ。訴えてるのに気付いてくれニャいからさぁ!」
驚きつつも「じゃあ何が好きなの?」と尋ねる。
「ニャーニャー!」

貴重な一回を、好きなものを伝える方で使ってくれたら良かったのに。

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