【10秒で読める小説】卒業タイムリープ

6度目の2022年3月19日を迎えた。
卒業したくない、と流した涙はとうに枯れた。

考え抜いた末、私には高校生活でやり残したイベントがあるのだろう、という結論に達した。だから次のステージに行けないのだ。

思い切って告白した。彼に会えなくなるから、卒業が嫌だったのだから。
結果、見事玉砕。でも彼の肩越しに虹が見えた。
これで明日が迎えられる。

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