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音楽が好きだと気付いた日

生まれて初めて自分のお金で買ったものは、「鍵盤が光るキーボード」だった。 10歳位だったと思う。 幼稚園の頃からピアノを弾く同級生に憧れを持っていた。体育館に置いてあるグランドピアノを華麗な手つきで奏でる同級生の横で、じーっと立ち尽くしていたのを覚えている。 母曰く「内気すぎて習い事はさせられなかった」らしいが、当時を思い出すと「やってみたい」という自分の想いに自信がなく、母親にすら意思を伝えることができなかったのだろう。 楽譜は読めなかったので、毎日何時間も光る鍵盤を

    • 書く ということ

      ここ最近、自分の意思とは裏腹に思考が湧いてくる。 それも次の瞬きをすれば真逆の考えが浮かぶ程に、意見がころころ変わる。 脳内で論争を繰り広げられている。 騒がしい。 ◇ “書く”という行為は、客観的且つ論理的な思考の助けになってくれる。 つい感情的な意見が飛び交う私の頭にとって、都合が良い。 3日前に始めたこのnoteの存在が、今の私を救ってくれている。 知り合いは誰一人として見ていないため、素直に、媚びずに、飾らずに表現できる。 逆に見ず知らずのどなたかに見ていただけ

      • なにもない自分

        幼い頃からだった。 小学生の頃、自分以外のクラスメイト全員、なんらかの習い事をしていた。それだけでキラキラして見えた。 熱中できることが何もない、何をしても心が震えない。 大学進学後、家族が喜ぶような安定職についた。 そこにやりがいを感じてるわけでもない。ただ“コスパがいい”と思って定時まで働く毎日。 幸いにも、余計なことを考え込んでしまうほど時間は豊富にある。 周りの友人たちが羨ましかった。 好きなことを貫き、DJやバンドをする彼女達。話題豊富でユニークなラジオを自ら収

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