#10 「わからないことをわからないと言えないPMの末路」
今回は、「わからないことをわからないと言えないPMの末路…」というテーマでちょっぴり怖いお話を少々・・・。
分からないといえないPMの末路
はち :記念すべき10回目は辛辣なタイトルですけど「分からないものを分からないと言えないPMの末路」について。
ジョン:ハッピーエンドにならなそうですね。
はち :これは前回の「そこのPMのあなた!雑用係になってませんか?」の続きなんですよ。PMがいろんなものを引き受ける背景にはこんな通説があると思ってて、「PMは何でも知ってて当たり前、エンジニアデザイナーの仕事以外は全部やるべし、プロダクトの成長に繋がるのは全部やるべし」みたいな。そこに連動して危険信号みたいなことなんですが、PMは知ってて当たり前だから分からないって言えないという人をよく目にします。これは例えば「分からない」「できない」っていうと極端な話なめられるみたいな、チームに対してこれは絶対にやり抜くんだみたいな無理させてる立場の人間が分からないって何だよってなめられるみたいな声とかたまに聞くんですけど、それはコミュニケーションの問題っていうのもありつつ、分からないって言えないっていう気持ちはそこまでコミュニケーションがこじれてなかったとしても気持ちは分かるんですよね。例えば、エンジニア出身じゃないPMがいるとします。その人がログとか見たい可視化したいものがあったとして、ただSQLが苦手なので見たいダッシュボードを作るために半日かかるとします。でもエンジニアなら10分でできますっていうときに、「分からない」もしくは「お願いしたい」って言えますかみたいな話。あとは新しいビジネスをやるときに、例えば今まで全然やってないFintech業界の法律とかを調べるときに、社長からここをちゃんと調べてこれ大丈夫だよねって言われてもよく分かんないけどはいっていうみたいなっていうのがあると思っていて。これって結構なリスクだなと思っているんですね。分からないって言えないことによって、分かったと思ってみんなが進むわけじゃないですか。いざ本当に分からないことにぶつかったときに大失敗起こすし、インシデント起こすし、法的な何がしにぶつかるっていうことも全然あって、取り返しのつかないことが起こり得るんですよね。
ジョン:そうですね、こういう仕事で本当に大火事になることって全然あると思います。やっぱり周りでも推進力あるな、しっかりちゃんと検討されてるなって思うPMって相談上手だったりしますよね。それこそ法務部の人とかにもやっぱり相談しに行くのはすごい上手な人は早いですよね。大火事が起こる前にぼやで済ますことができたりとか。
はち :そう、甘え方も上手というか、なんかそこにはたぶん信頼貯金みたいなのもあって、たぶん助け合いの精神みたいなところもあるんですけど。なんかただここ前回の話と裏腹で、日頃からこういろんなものを引き受けてくれてたら信頼貯金はたまりやすいっていう状態もあるんですよね。
ジョン:いろんなものを引き受けるっていうよりも、引き受けたものをちゃんとやるかどうかですよね。むしろいろんなものを引き受けた結果回らなくなってたらたぶん信頼貯金って落ちちゃうんじゃないかな。
はち :確かに。結局それでスタックしてたり余白がないから本当に緊急なものが来たときにそれに対応するキャパシティがないとか。もしくはなんかそれをやると他が劣化していくみたいな、よくある全部急ぎですみたいなのでひたすら残業時間だけが増えていくみたいなね。で成果は残らないみたいなね、怖いなー。
ジョン:本当恐ろしい。これはちょっと前回の雑用係になっちゃってないか問題がここの分からないと言えないPMの末路に繋がってるかもしれない。
はち :壮絶な伏線かもしれない。
解決策:分からないって言おう
はち :ただこれは前回に比べて解決策は分かりやすくて、分からないって言うっていう。
ジョン:確かに。ちょっとハッピーエンドへの気出しが見えてきた。
はち :「聞くは一時の恥」みたいな話ですよね。あとできないって言うところだなと思っていて、言えないのって前回の話は遠慮があると思うけど「分からない」とか「できない」って自分に完結した話だと思ってて。見栄とか知ったかぶりとか日頃のコミュニケーション的に分かんないと言いづらいみたいなところだと思っていて、ここは割と自分で解決できる気がするんですよね。なのでこれはもう明日から分からないことを積極的に分からないって言うっていう。
ジョン:その場で分からないとかできないって言っても、どうしても分からなきゃいけない、できなきゃいけないものだとしたら、PMのあなたは分からないんですね、じゃあどうやりましょうかとか、できないんですねじゃあどういうふうに実現しましょうかっていう建設的な議論につなげていけると思います。まず分からないできないとなんか言ってみれば意外と全然言ってよかったんだっていうすごい簡単なことだったりするかもしれないですよね。
はち :そうですね。これが遅くなれば遅くなるほどリスクじゃないですか。今までやってきたけど実は分からなかったみたいな後出しされると手の打ちようがないから、なんで今言うの?みたいな話になるわけで早いうちに分からないことは分からないっていう。
相談できるネットワークを作っておく
はち :あともう1個あるのは、分からないけど解決方法はあるっていう状態を作っておくべきだと思ってて、分からないけどこれを知ってる知り合いがいるとか、分からないけどここの会社にお願いすればできることは分かっているみたいな。あくまで自分一人にならなければいいし、逆に言うとそういうコミュニケーションというかネットワークというか手数を持っていれば分からないって言いやすいっていうのもあるのかもなって思いますね。
ジョン:確かにそのネットワークをどういうふうに築いていくかっていう話もあると思うけどそれはまた別途ですね。
はち :またどっかでっていうところと、あとそれはもう社外との繋がりですっていうそうなんですよ。なので僕らのコミュニティで聞いてくれればいいんだよっていう話になっちゃうんですけど。
ジョン:繋げていきましたね。
はち :というわけでですね、社外の繋がり大事なんで僕らのSlackコミュニティとかぜひご覧になってください!お待ちしております!
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はち (PIVOT株式会社 プロダクトマネージャー)
https://twitter.com/PassionateHachiジョン (とある上場スタートアップ プロダクトマネージャー)
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