空気読みのヘタレ

(プロマネ亭コラム#12)
 自分が所属する集団の反応によって自分の行動を決めるという姿勢は、日本人全般にみられる習慣の一つです。これは日本人の稲作農耕に由来する伝統的慣習である集団行動主義に起因したものと考えられます。その良い面としては、集団全員の思考・行動の方向性を一つにまとめ困難な目標を達成する強力な手段となりますが、反面個々人の自主的な思考・行動を制限することにより自律性を損ない集団を誤った方向に導きやすいという負の局面を持っています。いわゆる「空気を読む」という行動はこの延長線上にあり、過度に他人の思いを意識することで個人の自由闊達な思考・行動を押さえ込んでしまいがちです。 他人の目を過度に意識することにエネルギーを消耗させるのではなく、”良い仕事をするためには何をすべきか”ということに気持ちを集中させれば、もっと自由闊達なコミュニケーションが行われることでしょう。その結果、報告・連絡・相談も自発的に頻繁に行われ、良いコミュニケーションが信用・信頼を醸成し仕事のスキルも向上できるに違いありません。他人からの評判だけに従って自分の行動を決めることは危うい。

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