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最初に知りたい#6「開発手法(ウォーターフォール)」
シリーズ6回目から8回目までの記事では、開発手法の種類と特徴を踏まえたマネジメントのポイントを確認していきます
本記事では、ウォーターフォール型開発を取り上げます
ウォーターフォール型は、スコープを固定するプロジェクトに向いている開発手法であることをお伝えしました
※こちらの5回目記事を読まれていない方は、事前にお読みいただくことをお勧めします
それでは、以下3つの観点で説明していきますね
WBSを正しく作成する
まず、WBSとは何でしょう?
WBSはWork Breakdown Structureを略したもの、日本語で言うと、「作業分解構成図」のことです
プロジェクトを進める人たちの間では、ほぼ、WBS と呼ばれています
どんな言葉の略であるか、意味を知った上で、WBS と言えるようになりましょう
WBSは、プロジェクトの成果物を管理しやすい単位(通常1週間程度の作業項目)に細分化したものです
そして、細分化された構成要素それぞれに以下を定義します
レベル (*1)
識別コード (*1)
名称
定義
コスト見積もり
担当組織(担当者)
(*1) 識別コード(WBS ID)は分解レベルごとのIDの組合わせになっています
いくつか例示するとこんな感じになります
WBS ID: 1 … 1レベル目のIDが1のタスク
WBS ID: 2 … 1レベル目のIDが2のタスク
WBS ID: 1.3 … 2レベル目のタスク(1レベル目IDが1、2レベル目IDが3)
WBS ID: 1.2.1.3 … 4レベルに分解されたタスク(1レベル目IDが1、2レベル目IDが2、3レベル目IDが1、4レベル目IDが3)
![](https://assets.st-note.com/img/1717456101262-07In4ebOWL.png?width=800)
実際は、下図のような感じで表形式で記載することが多いです
![](https://assets.st-note.com/img/1717456123916-7CZh6EAi6e.png?width=800)
では、「正しく作成する」とはどういうことでしょう?
実は上記で説明した通りに、作業を分解して作成するだけです
ところが、実際のプロジェクトで正しくないWBSを見かけることは、わりと良くあります
何故でしょう?
それは、表形式にすることで、とても見やすく、管理もしやすくなるのですが、単なるリストになってしまいがち
思いつくタスクを1行として追加していく・・・すると、簡単に正しくないWBSができあがってしまいます(*_*)
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この記事を読んでくださった方は、正しくWBSが作れる人になってください
作業を分解する
= 詳細化されたタスクを合わせると作ろうとしている成果物になる
ということなので、WBSの言葉の意味を忘れずに☺️
ガントチャートで可視化する
プロジェクトチームのメンバーや関係者とプロジェクトのスケジュールを共有する際に、スケジュールを可視化して確認すると齟齬がありませんね
そこで活用されるのがガントチャート(Gant chart)です
タスクを作業順に並べバーで表現したり、矢印で繋ぐ形で表現します
バーチャートとも呼ばれます
![](https://assets.st-note.com/img/1717456174942-zw5DEbFbQU.png?width=800)
ガントチャートは実は100年以上前から使われている便利ツールなんですよ
プロジェクト現場ではWBSとガントチャートを区別しないで、WBS、WBSと呼んでいるケースもあるようです
ガントチャートはWBSで定義した情報を含んでいるからでしょうかね
間違いではないですが、理解はしておきましょう
EVMで進捗状況を定量化する
さあ、計画を立てたらプロジェクトを進めていきます
進捗状況の確認は、基本的に計画と実績の確認です
EVM(Earned Value Management; アーンド・バリューマネジメント)は、
プロジェクトを開始してから現時点までの
・スケジュールに関する状況
・予算に関する状況
を定量的に測定することで、状況を数値化し進捗確認する手法のひとつです
古典的なコストマネジメントでは、予算に対して実際にいくら使ったのか、あと使えるお金はいくら残っているのか、を確認していました
残金があれば余裕がある感覚になりますね
でも、もし計画していた価値を生み出していなかったら、どうでしょうか
マネジメントできているとは言えませんね
これに対して、EVMでは、出来たものの価値、出来高(Earned Value)という情報についても確認する方法なのです
なぜか?
プロジェクトは予算消化が目的ではなく、価値を生み出す活動でしたね
それでは、EVMで進捗状況を確認していきましょう
進捗確認日に計画値であるPVと実績値であるEVを確認します
PV(Planned Value):プランドバリュー / 出来高計画コスト
EV(Earned Value):アーンドバリュー / 出来高実績値
![](https://assets.st-note.com/img/1716819501043-VAWxFWw1cO.png?width=800)
タスク毎のスケジュール進捗の状況としてSPIとSVを確認します
SPIとSVの値からオンスケなのか、先行しているのか、遅延しているのか、また、どの程度なのかを定量評価します
SPI(Schedule Performance Index):スケジュール効率指数
計算式・・・SPI = EV / PV
定量評価:
SPI > 1: 先行(計画よりも早く作業が進んでいる)
SPI = 1: オンスケ(計画通りに作業が進んでいる)
SPI < 1: 遅延(作業が計画より遅れている)
SV(Schedule Variance):スケジュール差異
計算式・・・SV = EV - PV
定量評価:
SV > 0: 先行(計画よりも早く作業が進んでいる)
SV = 0: オンスケ(計画通りに作業が進んでいる)
SV < 0: 遅延(作業が計画より遅れている)
![](https://assets.st-note.com/img/1716819510493-CTXImyKFL9.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1716819522371-KpPLYw74iU.png?width=800)
計算式も簡単ですし、表計算ソフトにしてしまうと、あら簡単!
進捗状況を定量化することができます
有料・無料でツールもありますが、エクセルなどで自作も可能ですが、まず何を管理しているのか理解することが重要です
この記事が少しでも助けになりましたら幸いです
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最後までお読みいただきありがとうございました
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