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お供(25)

「静まれ、静まれ、この印籠が目に入らぬか。ここにおわすお方をどなたと心得る。恐れ多くも先の天下の副将軍水戸光圀公にあらせられるぞ!ご老公の御前である、頭が高い、控えおろう!!」

 かの有名な時代劇、水戸黄門お馴染みのシーンである。越後のちりめん問屋の御隠居を装い、一般人のふりをしていた黄門様が、悪党を懲らしめ、印籠の御紋をひけらかし、正体を明かすのだ。とはいえ、黄門様はじじいであるから、当然悪党を懲らしめるほどの武力を持っていない。必然的にお供をしている佐々木助三郎(助さん)厚美格之進(格さん)の二人が、悪党を懲らしめることとなる。また、他にも風車の弥七、野村将希、由美かおるなどのお供もいる。黄門様を黄門様たらしめるのはその権威だけではない、お供のおかげなのだ。そう、今日の題目はご飯のお供である。

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この連載は±3落語会事務局のウェブサイトにて掲載されているものです。 https://pm3rakugo.jimdofree.com