±3落語会事務局

立川流二つ目 落語家・立川談吉さんの「煮込む日々」、立川志の太郎さんの「唄う日々」というコラムを連載しております。。 「煮込む日々」:15日・月末更新(あくまで目安)、「唄う日々」:7日、23日更新です。編集は±3落語会事務局が行っております。

±3落語会事務局

立川流二つ目 落語家・立川談吉さんの「煮込む日々」、立川志の太郎さんの「唄う日々」というコラムを連載しております。。 「煮込む日々」:15日・月末更新(あくまで目安)、「唄う日々」:7日、23日更新です。編集は±3落語会事務局が行っております。

マガジン

  • 立川談吉の「煮込む日々」

    落語家の立川談吉さんによる、日々の気付きや頭の中で煮込みすぎてしまったことなど、心赴くままに綴る連載コラム。

  • 立川談吉の「年末放談」

    落語家の立川談吉さんと±3のスタッフがその年を振り返るインタビュー記事。2019年から更新しています。

  • 立川志の太郎の唄う日々

    落語家の立川志の太郎さんが唄うように綴る連載コラム。

  • アリクエナイくん

最近の記事

  • 固定された記事

煮込む日々(1)

 何かを煮込むのが好きだ。煮込んでいる内に味が良くなれば尚更で、ますます煮込みたくなる。 何故、煮込むのが好きなのか。ある種のフェティシズムのように思えるが、少し考えてみたい。  私が主に煮込むものは、肉類である。牛すじ、豚バラ、手羽元、時には鶏ガラなどをじっくり時間をかけて煮込んでいる。とはいえ、当然煮込みのプロ(料理人)ではないので、インターネットでそれぞれの煮込み方を調べてから煮込んでいる。 肉類独特の臭みを消す為に、青ネギや生姜などを入れると良いという知識を得たのも

    • 秋たけじょう(129)

      夏は終わったが秋が来ない。いや来てるのかもしれないけれど、あまり秋を感じない。とはいえ感じる感じないの感覚は主観の問題なので、現実に気温は下がっているのだから秋なのだろう。ちゃんとお月見もハロウィンも終わったしそこそこ秋刀魚も獲れている。栗のお菓子もさつまいものお菓子も売っているし、きのこもたくさん出回っているのだからまごうことなき秋である。それなのにどうして秋特有の心地よさみたいなものが感じられないのだろうか。その答えは皆も当然わかっているだろう。夏が、長過ぎたのだ。 秋

      • アレルギー反応 (128)

        「トキはキタァ、それだけだ」。これはプロレスラーの橋本真也がアントニオ猪木&坂口征二組との世代交代を意味する試合前に意気込みを語った時に、声が裏返っちゃって不思議な雰囲気になってしまい、緊迫した場面なのにパートナーの蝶野正洋が思わず笑ってしまったという、プロレスファンには有名なセリフだ。まあそれとは関係ないが、今年も秋のアレルギーの時期がやってきた。鼻水がそんなに出ないから「今年はアレルギー物質少ないのかしら、ラッキー」思っていたのだが、考えが甘かった。そんな訳ないのだ。くし

        • 煮込む日々番外編(127)

          【新作落語ネタおろしまでの過ごし方】〜前日と当日編〜 14日08:00朝ごはんを食べる。鮭、納豆キムチ、梅干し、豆腐となめこの味噌汁 09:00 洗濯、洗い物などをする。まだ若干の余裕がある。 10:00 大谷と千賀をちょっとだけみる。若干の現実逃避。 11:00 腕を組み寝ながら考える。アイデアは出ず。 12:00 喫茶店珈琲館に行く。コーヒーを頼みながら紙とペンを置いて考える。老人が四人でドラクエ3 のパーティー(戦士勇者僧侶魔法使いの格好をして)を組み、並んで

        • 固定された記事

        煮込む日々(1)

        マガジン

        • 立川談吉の「煮込む日々」
          128本
        • 立川談吉の「年末放談」
          9本
        • 立川志の太郎の唄う日々
          35本
        • アリクエナイくん
          8本

        記事

          マンモス死語ピー(126)

          いただきマンモス。これはいただきますを意味する言葉である。西城秀樹さんがハウスバーモントカレーのCMで言ったことから世間に広まったのだそうだ。似たような言葉にマンモスうれピーがある。こちらは酒井法子さんが清純派でブイブイ言わせていたころの言葉である。お気付きだと思うが、どちらともマンモスである。念の為説明をさせてもらうが、両マンモスの理由は、言葉を強調するためである。つまり”いただきますマンモス”は”いっただっきっまーすっ!!”であり、”マンモスうれピー”は”嬉し過ぎてオシッ

          マンモス死語ピー(126)

          喜怒哀楽??(125)

          涙を流すのは恥ずかしい。これはおそらく感情を表に出さないことを美徳としているからである。大人なのに泣いたり怒ったりするのは、感情をコントロール出来ない子供と同じであり、成熟した人間ではないという考え方なのだろう。しかし不思議なことに、自分が感情を出すのは恥ずかしいが、人が感情を出すのは割と容認する場合も多い。理不尽なこ社会や秩序のない現代にドロップキックをかます人を見ると、もっとやれやれと盛り上がる。またアスリートの涙などを見た時も、不思議と爽やかな気分になり、応援したくなる

          喜怒哀楽??(125)

          トッポ・ジージョ(124)

          ようやく夏が終わりそうだ。とにかく今年は暑かった。結構早い時期から暑かったが、いつから暑かったかも思い出せない。例年なら一日くらいは”今日はいつもより涼しいね”なんて思える日もあったように思うが、今年はそんな日はまるで無かったのではないだろうか。例え雨が降ったとしてもサウナのように蒸し暑く、不快指数はうなぎのぼりに上がった。昼夜限らず外を歩くだけで体が熱くなり、水分補給しないと命取りになる。さらに野外でのイベントごとでは必ず救急車に世話になる者が出るし、何もない日でもあちらこ

          トッポ・ジージョ(124)

          でっこりーん星(123)

          毎日異常な暑さで、いつ倒れてもおかしくないくらいだ。恐ろしいのはその生活に少し慣れてきてることである。きっと来年からはこの異常な暑さが通常になるのだろう。ああいやだいやだ。現在我が家では24時間エアコンが稼働している。全くもってエアコン様には申し訳ない限りである。少しくらい休みたいだろうに我が家の都合で動き続けてもらっている。”働き方改革など君にはないのだ、人間様のために休まず冷たい風を吐き出すが良い!”などという気持ちは全くない。ただただエアコン様には頭が上がらない。もうエ

          でっこりーん星(123)

          夏だね(122)

          連日暑い日が続いている。猛暑日でもうしょうがないなどの洒落が、SNSで毎日飛び交っているくらいだ。テレビやネットでは暑さ対策にはこれが一番なんてやっている。一番の暑さ対策は家を出ないことだろうが、そうはいかないのが現実だ。温暖化なのか太陽がちょっと頑張り過ぎているのかわからないが、どちらにしても人間ごときに解決する方法はないのかもしれない。太陽さんちょっと休んでと言って本当にぐっすり休まれたら、あっという間に地球ごと氷漬け、人間のルイベが出来上がってしまう。暑いとはいえお天道

          夏だね(122)

          カナヅチンピック(121)

          蒸し暑さが続いて倒れそうだ。気温より湿度に弱い体なので、この時期は汗だくで落語をやっている。力を抜いて汗だくになっているので、何らかの病人のような佇まいかもしれない。立てばゾンビ座れば犬糞、歩く姿は夢遊病といったところだ。しかし反対に夏が好きなヤカラもいる。そういうヤカラは海だ水着だ日焼けだヒャッホーとなるそうで大変に羨ましい限りだが、人種が違うのだから仕方がないと諦めている。大体が冷房の効いた部屋で横寝になってアマプラやツールドフランスでも観ながら、ガツンとみかんを齧ってい

          ¥100

          カナヅチンピック(121)

          ¥100

          一票の重み (120)

          巷では選挙で大変に盛り上がっている。そういったものに関心のない筆者でさえ、一体どうなるのか行く末が気になっている。何より今回、候補者の多さには驚いた。東京だけではとどまらず、あらゆるところからの立候補で、知らないものばかりである。さてどうしたものか、皆さまの一票はどこに行くのか、こっそり教えてもらいたいくらいである。おっとポカしてしまった。選挙に関心がないどころか、候補者も知らないなんて読者もいるだろうことを見落としていた。ポカしたポカした。そんな選挙初心者の読者のためにわか

          ¥100

          一票の重み (120)

          ¥100

          クッキング地獄(119)

            ホワイトソースを作るのは難しい。いや正確にはホワイトソースをちょうど良いとろみや分量で作るのは難しい、だ。ホワイトソースの黄金比は調べたところ、バター1:小麦粉1:牛乳:10で毎回この通りやっている。しかし、何故か毎度牛乳が足りなくなる気がする。例えばバター20g、小麦粉20gとすると牛乳は200mlで合っているはずである。さて、これは先日のことだ。 【ホワイトソースの作り方】 ①フライパンにバターを溶かしてそこに小麦粉を投入、弱火でなめらかになるまで約5分ほど混ぜ合

          ¥100

          クッキング地獄(119)

          ¥100

          象鼻長屋 (118)

           象は鼻が長い。これは日本語研究者の中で長い間議論されているものである。あまりよくわかってないので簡単に説明すると、いやよくわかってないのに簡単には説明出来ないか。よくわかってないものをよくわかってないまま説明すると、主語が”象は”と”鼻が”のどっちなのかみたいな話。”〜は”や”〜が”みたいに主語を表す言葉が二つ入ることで、どっちが述語の表す”長い”なのかみたいな話。つまりは”象は長い”のか”鼻が長い”のかそれとも述語が”鼻が長い”なのか。よくわかってないまま説明したがおわか

          ¥100

          象鼻長屋 (118)

          ¥100

          甘栗むかずに宣伝しちゃいました (117)

          眠い。ここのところちょうど眠くなる室温と湿度な気がする。楽屋でも欠伸が出そうになり、気付かれないように欠伸を噛み殺そうと試みるのだが、いつの間にかこちらが欠伸に噛み殺されている。恐ろしいことである。人間は睡魔に勝てないし、さらに言うなら様々な欲求にも勝てない。いやある程度は理性でどうにか出来るのだが、欲求を抑えた姿が勝者に見えるかとなるとわからない。眠気に襲われながらも起きていなきゃいけない理由があるだけで、敗者なのかもしれない。 誰かが言っていた、眠気にはコーヒーが良いと

          甘栗むかずに宣伝しちゃいました (117)

          桜の散るころには(116)

          自分のことは自分が一番わかってるんだよ。嘘である。この台詞を言っている時は往々にして、自分はおろか周りも見えていないものである。推測だが唯一の例外は寿命に関してではないだろうか。病室のベッドで桜の木を眺め、「あの桜の花が散るころには生きていないだろう」などと言う。これは自分の寿命を悟っているからで、この時ばかりは周りがいくら言ってもしょうがない。専門家である医者だけが非常に客観的に判断しているのは間違いない。つまり心身が元気な状態の場合、自分で自分のことを理解するのは至難の業

          ¥100

          桜の散るころには(116)

          ¥100

          悲哀(115)

            悲しいと哀しいはどちらもかなしい。前者の漢字はヒ、後者の漢字はアイと読む。どちらの意味も”かなしい“なのだから分ける必要はないと思うが、調べてみるとニュアンスに違いがあるようだ。”悲しい”は泣きたくなるような気持ちで、”哀しい”は胸が詰まるような気持ちだそうだ。一瞬なるほどとは感じたが即座に思い直した。胸が詰まって泣いちゃう場合もあるし、泣きたくなるのを抑えて胸が詰まることもあるのではないだろうか。となると言葉の解釈とはその瞬間を表すものなのだろう。つまり状況によっては”

          ¥100

          悲哀(115)

          ¥100