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【山のコト】登山を始めるためのSTEP2 登る山を決めるための要件

【初めて登る山の要件】

日帰りを前提として、初めて登る山を決める際の要件は以下のような感じでしょうか。(何の準備もせずにスニーカーで登りたいという方は対象としていません)

  • 登山口から山頂までの標高差(標高ではない)が500m前後くらい

  • 往復で4〜5時間程度のコースタイム(所要時間)

  • 人が多いメジャーな山域

  • 特に危険箇所がない

  • 時期は7月〜9月頃が目安(冬山は全く別物ですので初心者の方にはお勧めできません)

体力と脚力は個人差が非常に大きいので一概には言えませんが、山行計画で大事なのは山頂までの行程だけでなく、下りも考慮することです。登山は登って終わりではありません。むしろ下りの方がリスクも高く、気を遣います。
実際に登りながら、下りの分も加味して体力的・時間的に厳しいようなら無理に山頂を目指さずに引き返しましょう。また条件を整えて来ればいいのです。

因みに「山と高原地図」「登山アプリ」のコースタイムは、
①40〜60代の登山経験者
②2〜5名のパーティー
③山小屋利用前提の装備
④夏山の晴天時

を前提にしているようです。初心者であれば、この標準コースタイムの1.5倍くらいを見ておくと安心かと。

【具体的な山の例】

登山のハイシーズンは夏ですが、標高が低い低山では暑すぎて地獄を見ますので、標高2000m付近の山を例に挙げています。

筆者が関東の人間なので、甲信エリアの紹介になってしまいますが、条件に合致していて、かつ天気が良ければ眺望が素晴らしい山をほんの一例ですが幾つかピックアップしてみました。
公共交通機関だと登山口までのアプローチが厳しい山もありますので、要件を見ながら初心者向けの山をお勧めしてるサイトなどでも探してみてください。この、行く山を考える事自体もワクワクして楽しいはずです。

【根子岳】
標高差600m。菅平牧場から山頂まで終始緩やか。天気が良ければ山頂からはアルプスの名峰が見渡せる。

根子岳

【金峰山】(大弛峠から)
標高差300m(但しアップダウンあり)。幾つかルートがあるが、大弛峠はバスも通っていて標高2300mからスタート。森や岩場、山頂の眺望と山の醍醐味を手軽に味わえるので、初めての山でなくとも行ってみてほしい山。

金峰山

【北八ヶ岳】(ニュウ)
標高差250m。麦草峠から苔の森と白駒池を堪能しながら岩の山頂へ。分岐が多いのでルート確認はしっかりと。

北八ヶ岳

【木曽駒ヶ岳】
標高差300m。バスとロープウェイで標高2600mの千畳敷まで上がれる。但しロープウェイ駅から宝剣山荘までは急登。宝剣岳の付近は急峻な岩場なので不用意に行かないよう注意。

木曽駒ヶ岳

【谷川岳】(天神尾根)
標高差650m。公共交通機関でもアプローチしやすく近くていい山。但し、ハイシーズンの下りロープウェイは長蛇の列になることも。

谷川岳

【是非、天気の良い時に!】

あとは、STEP1で紹介した天気サイトを駆使して、是非天気の良い時に登れるよう計画してみてください。
エリアが異なる複数の山を計画しておくのも良い手です。
登山をしていると、多かれ少なかれ悪天候には遭遇しますが、最初の登山が気持ちの良いものであるに越したことはないので。

【富士山の話】

富士山

登山のきっかけとして一番多いのは富士山でしょうか。日本一の山なので当然といえば当然ですが、個人的には最初の山としては富士山はお勧めしません。
・3000m越えの山なのでかなりしっかりとした装備と準備が必要になる。
・標高差が1400m近いので初心者には厳しい。
・火山帯なので景色はほぼ岩と砂。単調で楽しくない。
といったところがお勧めしない理由です。

富士山に登るために道具を揃えたのに、登ったらその後は続かなくなってしまったという話をちらほら聞きますが、非常にもったいない!
森の中の清涼な空気、稜線に出た時の感動、山頂から更に連なっていく山々、富士山では味わえない山の良さが他の山にはたくさんあります。

富士山はある程度山の経験を積んでから登った方が楽しめる、というのが筆者の持論です。
もちろん、富士山に登る!という強いこだわりがある方を引き留めはしません。

さぁ、次はSTEP3「登山に必携の三種の神器、登山靴・バックパック・レインウェア」です!

#登山 #登山初心者 #ハウツー #山のコト


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