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【疲労回復】疲労の原因5つを徹底解説!

今感じている疲労の原因は思い当たりますか?

「最近、仕事が忙しくて…」
「座っているヒマがない!」

生活の中で、疲労の原因はいろいろありますよね。
原因を見つけて対策することは、疲労回復への近道です。

今回の記事では、薬剤師が以下について紹介します。

  • 疲労の原因ランキング

  • 原因に合わせた対策

  • 疲労の原因となる疾患

原因を見つけて、その疲れ早く回復させましょう!


アンケート結果でわかった疲労の原因

総合マーケティング支援を行なうネオマーケティングが実施した調査結果で、疲れの原因ランキングが公表されています。

あなたの「疲れ」の原因となるものをお答えください。(複数回答)【n=1000】

引用:全国の20歳以上の男女1000人に聞いた「疲労対策に関する調査」

疲れの原因は上位から

  1. 睡眠不足

  2. 加齢

  3. 仕事

  4. 運動不足

  5. 長時間同じ姿勢でいること

と続いています。
 

疲労の原因で最も多い「睡眠不足」

同じネオマーケティングの調査で、疲れを感じるシーンで最も多いのが「朝起きたとき」という結果からも、睡眠不足の深刻さがわかりますよね。

日本人の睡眠時間は平均7時間42分で、ここ20年ほど睡眠時間の減少が続いています。

特に40代・50代の睡眠時間は7時間程度で、週末に1時間長く眠ることで睡眠不足を補っている傾向です。[1]

疲労を感じやすくなる「加齢」

加齢に伴い、疲れやすくなり、疲労回復が遅れることが知られています。
「歳をとると疲れが取れにくい」と誰もが実感しているのではないでしょうか。

加齢による疲れが取れにくい原因として以下が考えられています。

  • ビタミンB1の吸収量や体内の保持力が低下する[2]

  • 循環器や呼吸器の機能が低下し、栄養が届きにくくなる[3]

  • 筋力低下により負荷がかかりやすい[4]

疲労の原因はやっぱり「仕事」?

疲れを感じるシーンで2番目に多いのが「仕事から帰宅するとき」という結果からも、仕事でどれだけ疲労するのかが想像できます。

仕事による疲労は、肉体的疲労とストレスなどの精神的疲労の両方を含みます。

仕事が原因の疲労回復や原因を取り除くのは簡単ではありません。

仕事をしている時間は、1日に占める割合が高いため、毎日しっかりケアする必要があります。

疲労の原因に合わせた対処方法

疲労回復は手当たり次第いろいろな方法を試すよりも、自分の疲労原因を突き止め、対策するほうが効果的です。

代表的な疲労原因の対処方法を見ていきましょう。

疲労回復に欠かせない睡眠

睡眠には、心身の疲労を回復する働きがあります。
睡眠の量が不足したり、質が悪化したりすると、疲労回復できません。

睡眠の量をとるためには

日本の成人の睡眠時間は、6時間以上8時間未満が標準的と考えられています。[5]

ただし、必要な睡眠時間は、個人差や年齢差も。
疲労回復のためには、自分に必要な睡眠時間を知ることが重要です。

睡眠が足りているかどうかは、「日中の仕事や活動などに影響を及ぼすような眠気が出るかどうか」を参考にします。

質の高い睡眠をとるには

自律神経を整えて、質の高い睡眠をとる5つの秘訣は以下になります。

  • カフェインは眠る4時間前から控える

  • 寝る2時間前に入浴する

  • リラックスできる運動を行う

  • 朝食で大豆食品や乳製品などを摂る

  • 快眠グッズを利用する

自律神経と睡眠の質について詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてください。
>>自律神経と睡眠をつなぐ深い関係、眠りの質を高める5つの秘訣

疲労回復のための栄養補給

疲労回復にはバランスよく栄養素を摂る必要があります。

エネルギーを効率よく作り出すためには、5大栄養素をしっかりと摂ることがポイントです。

  1. 糖質

  2. 脂質

  3. タンパク質

  4. ビタミン

  5. ミネラル

5大栄養素はバランスよく摂る必要があります。
どれか1つだけを大量に摂っても意味がありませんので、注意が必要です。

こちらの記事で、5大栄養素のバランスについて詳しく解説しています。
>>納得!「バランスよい食事」と「疲労回復」の関係

ストレス軽減して疲労回復

ストレスなどの精神的な疲労は、体をリフレッシュすることや、脳を休ませることが重要です。

「疲れを感じた時、何で解決しようとしていますか?」というアンケートでも以下の項目が挙がっています。

  • 趣味や好きなことを行う

  • マッサージや整体

  • 気分転換に出かける

  • 買い物

  • 人と会う

ストレスや精神的疲労は、自律神経が乱れる原因のひとつです。
早めに対策することをおすすめします。

自律神経について詳しく知りたい方は、こちらの記事がとても参考になります。
>>自然治癒力を高めて自律神経を整えよう!

疲労や倦怠感の原因は疾患だった?

十分な対策をしても疲労回復しない場合は、何らかの疾患が関与している可能性もあります。

万が一、疲労や倦怠感の原因が疾患だった場合は、原因となっている疾患を治療しないと改善しません。

疲労や倦怠感(だるさ)が長期間続くようなら、医療機関の受診を検討してみましょう。

症状として、疲労や倦怠感がある疾患の一部を紹介します。

慢性疲労症候群

筋痛症性脳脊髄炎とも呼ばれ、原因がよくわかっていない疾患です。[6]

主な症状は以下になります。

  • 激しい倦怠感

  • 強い疲労感

  • 微熱

  • 頭痛

  • 筋肉痛など

現段階では、有効な治療法が確立されていません。

症状がひどい場合は、寝たきりに近い状態になり日常生活にも支障が出るため、大きな苦痛を伴います。

また、慢性疲労症候群という疾患名から、誤解や偏見につながることもあり、正しい理解が必要です。

鉄欠乏性貧血

貧血の中でも、赤血球が作られるときに必要な鉄が不足することが原因です。[7]

主な症状は以下になります。

  • 動悸

  • 息切れ

  • 疲労感、倦怠感

  • 顔色が悪いなど

治療は、不足している鉄分の補給です。

定期的に血液検査を行い、鉄分の補給が十分かどうかを確認します。

甲状腺機能低下症

体の新陳代謝に関与する甲状腺ホルモンが少なくなる疾患です。[8]

主な症状は以下になります。

  • 無気力

  • 疲労感

  • むくみ

  • 体重増加

  • 便秘など

治療は、不足している甲状腺ホルモンの補給です。

定期的に血液検査を行い、甲状腺ホルモンの数値を確認する必要があります。

うつ病

憂うつや気分が落ち込むような状態がある程度以上の重症で、精神的症状だけでなく、いろいろ症状が出る疾患です。[9]

主な症状は以下になります。

  • 気分が重い、気分が沈む

  • 不安

  • 眠れない

  • 疲れやすい

  • 食欲がないなど

心療内科などの専門医を受診し、薬物療法やカウンセリングなどの治療を受けることが必要です。

厚生労働省では、過重労働から健康を守るため「働く人の疲労蓄積度セルフチェック」を作成しています。

自分では気づきにくいことも多いので、定期的にセルフチェックを行ってみてはいかがでしょうか。

疲労の原因を知って対策しましょう

この記事では以下について解説しました。

  • アンケート結果からの疲労の原因は「睡眠不足」「加齢」「仕事」

  • 睡眠不足が原因の場合、睡眠の「量」と「質」がポイント

  • 疲労回復には5大栄養素をバランスよく補給

  • ストレスなどには、リフレッシュや脳を休ませることが重要

  • 長引く疲労は、何らかの疾患が原因の可能性もある

疲労回復のためには原因を突き止めることが大切です。
原因を見つけて、効率よく対処し疲労回復させましょう!

【参照】

[1]e-ヘルスネット > 休養・こころの健康 > 健やかな睡眠と休養 > 健やかな眠りの意義

[2]アリナミン HOME> がんばるあなたに。疲れの情報局> 元気の雑学> Vol.7 シニアと疲れの関係

[3]障害者の高齢化と疲労に関する基礎的研究,第 5 章 疲労と加齢 – 障害者職業総合センター

[4] 健康長寿ネット>疲労とは?疲労の原因と回復方法

[5]健康づくりのための睡眠指針2014,厚生労働省

[6]慢性疲労症候群患者の日常生活困難度調査事業の結果,厚生労働省調査事業

[7]e-ヘルスネット > 貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう

[8]重篤副作用疾患別対応マニュアル,甲状腺機能低下症 ,厚生労働省

[9]知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス

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