見出し画像

Bリーグのチケット代と入場者数の関係をまとめてみたら沖縄アリーナが凄すぎたっ!!

1.はじめに

 皆さんこんにちは、+Bです!
 今回のテーマは、「入場料収入」です!ざっくり、Bリーグチケットで我々が購入している、あの金額の合計ですね。入場料収入は、21-22シーズンの決算概要によれば営業収入の内15.4%を占める非常に重要な収益源となっています。ちなみにこの数字はスポンサー収入に次ぐ2番目の高割合でしす。また、スポンサー収入についてもスポンサー企業への営業材料としてやはり入場者数が重要なKPIとなっているであろうことは想像に難くないので、全ての収益の根源として入場者数や入場料収入があるとも言えると考えています。というと少しオカタイ文章になってしまいますが、「僕の応援しているあのクラブのチケットって平均いくらなんだろう…?」とか、「チケット代と入場者数ってどんな関係があるんだろう…?」など、素朴な疑問にも少しだけお答えできるような分析結果になっているかと思いますので、少しだけお付き合いいただければ幸いです!
 今回も、最後までお読みいただき、スキを押して頂けると大変嬉しいので、是非よろしくお願いします!!(^^♪

2.2021-22シーズンBクラブ入場料収入ランキング

 ということで、まずは直近の各クラブの決算数値を見てみましょう!こちらが2021-22シーズンのクラブ別入場料収入ランキングです!!

2021-22シーズン 入場料収入ランキング

①琉球さん、凄すぎますて…

 琉球ゴールデンキングスがヤバすぎた…。入場料収入だけで7,7億…。ちなみに、7.7億がどれくらい凄いのかというと、21-22シーズンのBクラブの平均の営業収入が8.3億と言うとイメージが少し湧くでしょうか…?
 ・・・もう一度言いますね。21-22シーズンのBクラブの平均の営業収入が8.3億です。入場料収入の平均ではありません。つまり、琉球ゴールデンキングスはチケット代だけで他のBクラブのスポンサー収入なども含めた売り上げ全体の金額とほぼ同水準の売上を計上しています。バグレベルの物凄い数字ですね。
 しかも、もっと恐ろしい事実があります。それは、まだ沖縄アリーナの本当のポテンシャルからすれば21-22シーズンは微塵も本気を出していない、ということです。・・・沖縄アリーナって何?美味しいの?状態の方もいらっしゃるかもしれないので、少し説明しますと、沖縄アリーナは2020年4月にオープンしたアリーナで、すり鉢状でどの席からでも見やすく没入感があり、コート中央に吊り下げられた巨大なセンターハングビジョン、アリーナをぐるtっと1周するリボンビジョン、高級ホテルさながらの食事を個室で楽しみながら試合観戦ができるVIPルーム、などなど、ざっくり「日本初の夢のアリーナ」なんです…!

 そんな沖縄アリーナですが、2022/5/4に8,263人というクラブ記録の入場者数を動員しました。しかし、2021-22シーズンの琉球の平均入場者数は3,295人に留まっています。これが、私がまだ沖縄アリーナが本気を出していない、と記述した理由になります。この2021-22シーズンは、新型コロナウイルス感染症対策でまだ収容人数100%で年間を通じてチケットを販売することが出来ず、席を一つ飛ばしでチケット販売せざるを得ない期間が長期にわたりました。
 一方で、今季の2022-23シーズンにおいては、本日現在でBクラブ新記録となるRS総入場者数173,544人を動員。史上初の20万人を視界に捉えています(残りホームゲーム4試合)。1年間本気を出した沖縄アリーナで入場料収入がどれほどまで伸びるんだろう・・・という22-23決算概要へのワクワクが止まりません。

②その他の特記事項

 琉球さんがあまりにも目立つ状況ではあるのですが、その他にも見過ごせない点があるので書いておきます。まず、全体として2021-22シーズンというのは確実にコロナ禍から回復している状況が見られたシーズンでした。リーグ全体の入場者数は前期の129万人⇒158万人に+22.5%の回復、入場料収入はリーグ平均0.9億円⇒1.2億円に+41.6%の回復
 その中でも群馬(+131.5%)、島根(+122.3%)、SR渋谷(+120.7%)、香川(+170.9%)と、4クラブが前期比で2倍以上の成長を見せています。群馬に関してはOPEN HOUSE ARENA OTAのオープンも控えていますし、島根は今季も好調を維持しており現在B1西地区首位に立っています。ますます今後の成長が期待されますね!!(^^)/

3.2021-22シーズンチケット単価ランキング

 さて、入場料収入をもう少し理解するために、入場料収入を分解して考えてみましょう。そもそも入場料収入は、以下の計算式で算定することが出来ます。

★入場料収入=チケット単価×入場者数

 まずは各クラブのチケット単価を見てみましょう。時間と体力の関係でB1だけでごめんなさい。

B1 2021-22シーズン チケット単価

①チケット単価を構成する要素とは

 まず、チケット単価を構成する要素は二つあります。それは、①有料チケットの単価、②無料招待客の割合です。
 ①については、各クラブのHPを見たり、実際にBリーグチケットから購入して観戦したりすることである程度の予想がつくと思います。
 一方で、②に関しては具体的な数字が表に出てくることはありません。したがって、上記のチケット単価の情報と実際の肌感覚が乖離している場合、この②が悪さをしていることになります

②ブレックスのファンの皆さんのロイヤリティの高さは本当に凄い

 単価トップに立ったのは宇都宮ブレックスで5,051円。ただ、それもそのはずです。そもそもスポーツクラブ興行では、①体験人数の増加(顧客の増加)⇒②体験価値の増大(客単価の上昇)、という2段階のマーケティングを行うことが通常だと思います。例えば2021-22シーズンにB3リーグに参入したアルティーリ千葉は、そのシーズンの全ての試合を無料で招待したことが話題となりました。
 ここで、ブレックスに目を移すと、メインのホームであるブレックスアリーナ宇都宮の史上最高動員数は2020/2/9の川崎戦で記録した4,740人です。

 それに対し、ブレックスの平均入場者数は、17-18:3,653、18-19:4,042、19-20:4,237と推移。仮に史上最高動員の4,740をバスケ興行時のブレアリの収容人数と仮定するならば、収容率は18-19:85.2%、19-20:89.4%となり、コロナ前から満員状態が継続して作り出せていたことがデータからも分かります。つまり、②体験価値の増大(客単価の上昇)のフェーズに入っているのです。これが、宇都宮がチケット単価トップに立っている要因であると考えます(言い換えれば、高いお金を払ってもブレアリで見たい、と思ってくれるファンが物凄く多い)。現に、2022年のCSでは船橋アリーナもとどろきアリーナも半分は黄色いファンで埋め尽くされ、応援のクラップの圧力はホームのジェッツブースターやサンダースファミリーも上回っていたようにも感じました(幸運にも昨年は両会場で生観戦出来ました)。

③大阪、安すぎない…?アルバルクは今年もう少し下がりそう?

 最初分析したときに、あれ何か間違えたかな・・・?と何度も目をごしごしした867円の大阪。無料招待が多いんですね。クラブ記録6,760人を誇り、bjリーグでは3度の優勝を記録してるこのクラブも、直近22-23シーズンの平均入場者数は3,069人とB1全体では14位。収容率が50%割れと苦しい状況にあるように見られます。原点回帰で無料招待を増やして体験人数の増加を模索しているような状況でしょうか。よく言われるおおきにアリーナのアクセス問題然り、新B1に対するクラブの戦略などがあまり公表されない印象がありますので、今後の動向に非常に注目しています。
 また、2022-23シーズン平均入場者数5,800人とB1全体2位のA東京が1,928円で20位というのも意外かもしれません。これは肌感覚になってしまって申し訳ないですが、代々木に移転してから物凄く無料招待が増えましたよね。今季のアルバルクの水曜ゲームは19:35TIPOFFですから、都心のど真ん中なら平日の仕事帰りでも凄く行きやすい。2025年にはりんかい線東京テレポートを最寄り駅とするTOKYO A-ARENAプロジェクトも進行中。社長さんも、今までは選手やコーチへの投資に完全に振り切っていたが、今季からはマーケティングもしっかり行っていく、東京の特定の地域ではなく、東京全てが商圏という意識を持って応援してもらえるクラブになれるよう舵を切っていく、みたいな表明もされていたと思いますし、こちらも今後が注目です。

4.2022-23シーズン入場者数ランキング

 さて、続いては入場料収入を構成する要素の内、入場者数を見てみましょう。改めて入場料収入の計算式はこちらです。

★入場料収入=チケット単価×入場者数

平均入場者数 21-22 & 22-23シーズン

 下のグラフでチケット単価と入場者数を散布図にしました。応援しているクラブが単価に強みがあるのか、入場者数に強みがあるのか、分析してみてくださいね(^^♪

5.まとめ

B1 2021-22シーズン チケット単価×入場者数
  • 入場料収入=チケット単価×入場者数

  • 琉球はまだ本気出してない、本気出したらこのグラフから外さないとグラフが分かりづらくなる

  • ブレックスは新アリーナ建設による収益増大ポテンシャルNo.1。4,5千のハコで単価を上げる戦略にも限界がありそう

  • 川崎はチケットが安い、もっと上げられる。逆にファンは今とどろきにたくさん行っておくべきだ

  • A東京、大阪など、無料招待でとにかく1回来てもらおう戦略。でも大阪は舞洲で新B1に行くのかな?

  • 群馬の来年が楽しみ♪

  • 横浜BCは22-23は右上の最強ブロックに来そう。23-24以降のクラブの戦略が興味深い

  • みんなの感想を教えてね(^^♪

この記事が参加している募集

Bリーグ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?