6歳の娘にする戦争の話
どうも、タジです。
8月15日は終戦記念日でした。
世界で唯一の被爆国に生まれた日本人として、戦争の脅威を伝えていく意義は大きいと感じております。
そこで今回、図書館から次の2冊の本を借りてきて海ちゃんに読み聞かせました。
妻からは
と言われていたのですが、『ひろしまのピカ』は中々おぞましい内容でした。
何より絵の迫力がスゴイ…。
『ちいちゃんのかげおくり』は、直接的な表現を控えているのでまだ優しいですが、どちらの本も「戦争は多くの命を奪う」ということ、そして「核の脅威」を伝えるには十分な内容だったと思います。
そして読み聞かせ終えた海ちゃんに感想を聞いてみると、
と答えました。
この「日本が悪い可能性もある」と考えられることは中々スゴイ。
なぜなら、どちらの本も日本の悲惨な状況は描かれているものの、戦争の要因や加害者としての日本の側面は一切描かれていないからです。
おそらく、事前に
と教えていたため、ケンカなら何かしらのキッカケがあると考えたのでしょう。
しかし、私は明確な回答を避けました。
当事者ではない私がどんなに調べたところで、真理にたどりつくことは不可能だからです。
そこで海ちゃんが自分でも考えられるよう、わかりやすく国民的アニメで例えることにしました。
悪いのはだれ?
ジャイ●ンは、いつもス●夫やの●太をいじめ、いばり散らしていました。
そんなある日、堪忍袋の緒が切れたジャイ●ンのかーちゃんがやってきて、怒りの鉄槌を2発お見舞いすることで、このいじめは収束します。
さて、この話に出てくるジャイ●ンはどこかというと、そう、「大東亜共栄圏」をスローガンに植民地支配と侵略を行った日本です。
そしていじめられていたス●夫やの●太が東南アジア諸国。
ジャイアンのかーちゃんはもちろんアメリカで、2発の鉄槌が広島と長崎に投下された原爆です。
こう解説した上で、
と尋ねると
と答える海ちゃん。
そこで私はジャイ●ンの立場になってこう代弁してみました。
つまり、口で注意するなり別な方法もあったわけで、怒りの鉄槌(原爆)はいくらなんでもやり過ぎだって言い分です。
さらにスネ夫やのび太はどう考えていたか?も考察します。
と思っているかもしれません。
実際に、シンガポール建国の父、リー・クアンユーは当事者としてそう感じたと『中田敦彦のYou Tube大学』で紹介されていました。
ジャイアンのかーちゃんも同じ考え。
でも、さらにジャイアンはこう続けます。
これはこれで理解できる主張です。
つまり、どっちが悪い?には明確な答えはなくて、
こんな話をしてあげました。
キッカケはただの「わがまま」
一方で、戦争が起きるキッカケというものはいたって明快で、「わがまま」に他なりません。
子どものケンカも発端はわがままですよね?
戦争も同じです。
争奪の対象が領土や資源に代わるだけで。
今起きている米中冷戦にいたっては、「世界経済の覇権争い」という中々可視化が難しい対象を奪い合っています。
(もっと深い何かがあるかもしれませんが…)
もとをたどれば地球というひとつの星の同じ大陸に住む、同じ人間という人種なんですけどね。
そこに無理やり国境という線を引き、国家を築いたことがすべてのはじまりなのです。
残念ですが、国境や人種という概念がなくなり、資本主義がなくならない限り、戦争がなくなることはないんじゃないかって思います。
さいごに
将来的には、日本も戦争とは無縁ではいられなくなってくるでしょう。
なぜなら人口の爆発的増加と経済発展に伴う気候変動により、食料と水が不足する未来が待っているからです。
2050年は、アジアでも水不足が起こる。10億人が水不足に陥り、世界中の都市部で利用できる水が今の3分の2まで落ちこむ。
水不足で戦争も起きかねない。かつて、エジプトとスーダン、エチオピアがナイル川の利権でもめたような事態が常態化する。
引用|『2040年の未来予測』
個人レベルで戦争を防ぐことはできませんが、いざそのような状況になっても、海ちゃんには決して利己的にならず、色々な角度で事の真理を追求し、自分が正しいと思った行動を選択できる大人になっていて欲しいと思います。
そして我々は子ども達にそのような茨の道を歩ませないよう、一人ひとりが環境問題を真摯に捉え、持続可能な世界をつくっていかなければいけないのです。
さいごに、私の安易な例えに嫌な思いをされた方がおられましたら深くお詫び申し上げます。
様々なご意見もあろうかと思いますが、あくまで6歳の子どもに対し、戦争や原爆について考えるきっかけになればと思い、できるだけソフトに伝えた結果によるものですので、ご容赦いただければと思います。
それでは。
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