46.80年代ロックも悪くはない!Duran Duranの個人的80年代ベストアルバム『Notorious』!
前回、80年代のロックアルバムの金字塔として『Power Stasion』を紹介したが、今回はその流れでバンドとしての「Duran Duran」を取り上げたい。
「80年代の音楽は軽い。ロックがポップになってしまった」と前回書いたが、そこにはやはりリズムマシーンとシンセサイザーキーボードの多用が影響しているだろう。確かに当時はそれらは新しい「音」(サウンド=響き)であった。しかし、テクノロジー的にまだまだ未熟、というか音の解像度が低いために、今聞くと、どうしても「軽く」感じてしまうのである。
Duran Duranもデビュー当時はそのシンセサウンドをある意味売りとした、当時としては最先端を行くバンドであった。初期の代表作がアルバム『RIO』だが、しかし、今改めて聞くと、確かにその「軽さ」はぬぐえない。ある意味80年代をアイドル的に駆け抜けたこのバンドであるが、実は結構アルバムごとにメンバーの入れ替えがあったり、音(サウンド)づくりも変わったりしている。
個人的なベストは86年発表のアルバム『NOTORIOUS』で間違いないと言っていいだろう(ちなみに『Power Station』はその前年の85年である)。同名のシングルも大ヒットしたが、ここ(85-86年)でDuran Duranは一つのピークを迎えたと言える。なお、あの、クイーンのフレディー・マーキュリーの自伝的映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも再注目されているライブエイドが開催されたのも85年である(ちなみに「クイーン」はプログレバンドであり、80年代のロック/ポップバンドとは一線を画すというのが私の個人的見解である)。デュラン・デュランは、パワーステーションとも並行していたこともあってか、イギリス側からではなくアメリカ側の方で出演している。
そしてこのバンド、どうしてもやはり80年代のイメージが強いが、90年代、そし2000年代に入ってもメンバーの脱退や再加入を繰り返しながらまだまだ現役である。今、この時代だからこそ聞けるサウンドもそこにはあるだろう。まだ筆者は勉強不足であるが、今の時代のDuran Duranのサウンドというのも、またいずれ取り上げてみたい。
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