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舌切りすずめ(2021/06/14の日記)

 昔話なんて滅多に読まなくなったけど、印象的な話が多かったせいか、昔の記憶力がすごいのか、「話の内容を忘れてしまった」なんてことはほとんどないように思う。桃太郎なんてみんな話の内容を知っているし、家来の動物三匹を間違える人なんて滅多にいないでしょう。

 僕がかつて読んだ(読んでもらった)『舌切りすずめ』のラストに「おばあさんは こころをいれかえて」という文がありました。意地悪だったおばあさんが、バチがあたって心を入れ替えるというラストでした。なんか調べたら出てきた話とちょっと違ったから、もしかしたら本によっては違うのかもしれませんが。ともかくこの「心を入れ替える」という言葉が妙に心に残っています。


 「心を入れ替えてしまいたい」と思うことが結構あるので(今日もそう思ったので)、「心を入れ替える」ことが実際に可能だとして、どうすれば入れ替わるのかを真剣に考えてみました。

 入れ替えるためには、入れ替わる前のものを出す準備をしなければいけません。「心は1つしか持つことのできないもの」という前提ですが、この1つのスペースを空けなければ、代わりのもう1つをそこに入れることができないと思うのです。BUMP OF CHICKENの『カルマ』の歌詞みたいですね。

 「入れ替える前の心」と「入れ替えたい心」をそれぞれ準備して、まぁあとはその覚悟を持って心を入れ替えましょう!ってわけなのですが、そんなに簡単に心を入れ替えることができるのでしょうかね。

 僕がこれまでに何度も心を入れ替えるのを失敗をしてきているのは、この方法が間違っているからだとか、そもそも認識が間違っているからだとか、そういうことなのではないかと思います。前提から間違っていて、「そもそも心を入れ替えることはできない」というのが正しいのではないでしょうか。

 もともと持っている心を捨てるなんて、そんな都合のいいことはできるわけはないのです。カスの心を持っている人は、申し訳ないですがカスの心を捨て去ることはきっとできないのです。ではカスはカスのまま過ごすしかないのかというとそういうわけではなくて、その心を新しい心で押さえることで新しい自分として過ごすことができるのでしょう。一人の人間に心が1個ってそんなことはきっとないのですが、表出される心は1人につき1個なのでしょうな。


 僕がいくら心を入れ替えたいと思っても、結局元の状態に戻ってしまうのは何故だろう。もとの自分が大好きすぎるのか、我慢が足りないのか、それとも別の何かなのか、わからないなぁ。我慢はあんまり好きじゃないっていうか、できないタイプなのでそれが原因なのかもしれない。「我慢強い自分」という心で今の心を上書きしてしまえたらなぁ。

 昔『花さか天使テンテンくん』って漫画で、ヒデユキくんの才能を開花させて彼が色々活躍していたけど、「我慢の才能」が開花せんかなぁ。

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