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人事オタクが婚活する話①

何かと最近X(Twitter)をはじめとするネットで良くも悪くも話題になる婚活。
本当に限られた人にしか言って無かったけど、実は自分も結婚相談所に入会して、真剣交際をするに至ったので、これまでの振り返りも兼ねて書き出してみる。

1.婚活を始めたきっかけ


一生縋り付いてやろうと思っていた会社を辞め、声をかけてくれた今の会社でキャリアの軌道修正をしてから早くも1年が経過した社会人4年目の冬。
正確には25歳になった時点でアラサーだったけど、26という数字がアラサーという事実をより感じさせるようになったと感じていたところ、ついに来てしまった。
そう、学生時代の友人の結婚ラッシュ(第1波)が。
元々そんなに結婚願望が強いタイプではないと思っていたが、身近な友人のそれはかなりのインパクトで、職場の結婚ラッシュや普段子持ちの先輩方に囲まれながら仕事をしていることも相まって、目を逸らしていた結婚をいやでも考えさせられるようになっていた。
加えて、11、12月に仕事が訳のわからないレベルで忙しくなり、朝起きて会社に行き、あくびを噛み殺しながら毎日遅くまで残業、趣味やゲームの類もろくに手につかず、夜遅くに帰って寝るだけの期間を過ごして、自分自身のためだけに頑張れる限界が見えてきたのもあった。
他にもいくつか細かい理由はあるが、上述の2つが大きなトリガーになり、婚活に手を出すことにした。
一回真面目に婚活して、ダメだったら本当に向いていないと自分に言い訳もできるし。

2.婚活の手段


婚活を始めるにあたって、まず考えなければいけないのは使用する手段だ。
大抵の場合、①身近な人へのアプローチ、②マッチングアプリ、③結婚相談所、④婚活パーティの4つが選択肢に入るだろう。
僕の場合、消去法で③の結婚相談所を選ぶことにした。
理由は3つ。
一つ目は、身近にアプローチできる人がいない、というかできていたら困っていない。
二つ目は、マッチングアプリが信頼できないこと。TLのフォロワーも何人かアプリに手を出していたが、その様子を見る限りあまり信用できたものではないなという印象が強かった。相談所に比べれば安上がりだが、中高の二人しか恋愛経験のない自分には難しいだろうと判断した。婚活パーティも同様。
三つ目は、残った結婚相談所になる訳だが、男女ともに同じ額で、それなりに費用がかかることから真剣度が高い人が多く、短期決戦であれば意外にもコスパは悪くないんじゃないかと考えたこと。20代は割引があるところも多かった。

そうして最大手の無料相談に12月中旬に行ってみることにした。
12月は仕事が忙しいのが見えていたので、その日は説明を聞いて活動自体は年明けを考えていたが、初期費用の大幅値引きに釣られ、担当者に言いくるめられる形でその日のうちに入会手続きをし、自身の描いていた青写真とは異なる形で、何の準備も整わないままいきなり僕の婚活は始まった。

3.激動の活動開始

思わぬ形で始まってしまった婚活、安くない入会金を払ってしまったものは仕方ないので、慌ただしく必要な書類(年収、勤務先の証明、独身証明、住民票他)を揃え、相談所に紹介された写真館でプロフィール用の写真、いわゆるお見合い写真を撮りに行った。
写真を撮りに行ったのは梅田にある若者向けの写真館。カルテのようなものでどんなイメージで撮って欲しいかなどをヒアリングされ、スタイリストによるスタイリング受け、写真を撮る流れだ。
メイクを受けている時に聞いた話だと、26という歳でお見合い写真を撮りにくるのはかなり早いようで、ここ1ヶ月で最年少の客だと驚かれた。(もちろん、七五三や就活生の客は除く)
スタイリングが終わると、あとは写真を撮るだけ。
しかしカメラオタク、写真を撮るのは好きでも撮られるのには慣れていない。営業スマイルの男性スタイリストと女性カメラマンに煽られながら撮ったのはかなり気恥ずかしかった記憶がある。
撮影後、カメラマンとどの写真を使うか、レタッチするかの確認をし、2日後にはレタッチ後の写真が届いた。
やはり機材と環境があれば写真は盛れるんだなと改めて実感した。

写真ができれば、あとはプロフィールの作り込みになる。
同性のプロフィールは見れないので、いろいろ調べながら作成し、担当者の添削を受け、文字数いっぱいの内容が出来上がった。
ちなみに男性はプロフィールの文字数を使い切らないあっさりした内容の人が多いらしい。いや、お前ら就活の時エントリーシートでできるだけ文字使い切らんかったんか?
話を戻そう。
ここまでが入会から10日ほど。一応証明書の類で入会審査…という名の実質的なシステム利用の事務手続き期間があり、審査が完了するといよいよ活動開始だ。

4.活動の流れ

相談所での活動の流れは以下のような流れで進む。

https://www.ibjapan.com/flow/

相談所によって細かい部分は異なってくるが、大まかにはこの通りだ。
相談所によって成婚の定義が異なるので、そこは気にした方がいいかもしれない。
IBJでは成婚=結婚の約束が成立した時、すなわち婚約の成立だが、他では真剣交際に入ったら成婚とみなすところも多い。
他にも、婚前交渉、同棲、外泊等の事実を成婚とみなし強制的に成婚退会となるなど一定のルールがあるのでしっかり話を聞いておこう。

結婚相談所には仲人型とデータマッチング型の2種類がある。
前者は、仲人がいろいろお膳立てしてくれるいわゆるThe結婚相談所(小規模なところが多い)。
後者は、仲人頼りではなく、会員システム内で相手を自分で探して活動する、いわばプロフィール(年収や勤務先など)の情報に一定の信頼性が担保されている、結婚願望がある人間が集まったマッチングアプリのようなイメージ。
僕が入ったZWEIはその両方の側面を持っているハイブリッド型。メインはデータマッチングの方で、使用感はマッチングアプリと大差ないのではないだろうか。
ちなみにイオン系列から事業譲渡された経緯もあってか、IBJ傘下ではあるものの、ZWEI単体プランだとルールは少し緩い。

4.想定と現実のギャップ


審査完了後、担当から注意事項の説明を兼ねた初回ガイダンスがあり、そこから本格的な活動になる。
この時の自分はまだ知る由もなかったが、ここから辛い年末年始が始まることになる。

ガイダンスで決めた目標は以下のとおり。

  • 夏までに相手を見つけること

  • 毎月3人と会うこと

  • お見合いを申し込む権利を使い切ること

結論から言うと、めちゃくちゃしんどかった。予想とは全く異なる理由で。
担当からできるだけいろんな人と会って欲しいと言われ、基本申し込みがあった人には会う事にしていた。
すると初回の人、2〜3回目の人と予定が詰まっていき、週に5人と会う週もあった。完全にオーバーフローである。休日だけでは足りないので平日もフルに使った。仕事よりもしんどかったかもしれない。

https://www.ibjapan.jp/information/wp-content/uploads/2023/05/IBJ.pdf

ちなみに、最大手のIBJが直近で発表している成婚白書によると僕の年代の男性の成婚までの道のりは平均で以下のとおり。

  • 在籍期間:264日

  • 申込/申受:54件/43件

  • お見合い数:11人

  • 交際数:4人

  • 交際日数:125日

  • 年齢差:1.8歳

在籍期間と交際日数を考えると、おおよそ7ヶ月で11名と会い、そのうちの一人と成婚して退会していくようだ。
僕をこれに当てはめると申込数4、申受数21、2か月で9人と会っていた。ハイペースすぎる、そりゃしんどいわけだ。
ちなみに相談所の担当者には贅沢な悩みだと面談のたびに軽く怒られていた。解せぬ。

5.真剣交際に至るまで

彼女と真剣交際に入るまで、前述のとおり我ながら混迷を極めた活動をしていた。もう少し賢い動き方があったはずだが、人間慣れないことは難しい。

彼女と初めて会ったのは1月頭、ちょうど予定がカオスになっていた頃。写真よりも小柄で小動物みたいな印象だったのを覚えている。
あの頃人に会いすぎて、人に対する感情がぐっちゃぐちゃになっていた。人間的な感情じゃなくて、仕事のように理性で人を見ていたし、試そうとしていた。ある程度打算は必要かもしれないが、今思えば失礼極まりない。

そのまま行けば当然関係が発展するわけがないのだが、今思うと不思議と彼女だけは比較的素で接することができていた。
理由は今でもロジカルには説明できない。どちらかと言うと控えめで、自己主張が苦手だけど、芯がないわけではなく、ちゃんと考えがあるところに人間的な魅力を感じていたのだと思う。(もちろんこれは現在進行形である)
どうすれば話してくれるか考えるわけだが、ゲームじみて途中からは半ば楽しんでいた気もする。

転機は3回目のデートで水族館に行った時だった。
水族館に入る前に一緒にご飯を食べていたら向こうからプライベートな相談をされたのだ。しかも割と重めの。
それがトリガーになって一気に深い話ができたのが、この人で大丈夫そうだなって思えるようになった1番のきっかけだった。
何より、話のレベルが合って、話し合いができるのは一緒にいる相手としては大切なことだ。感情的になって話ができなかったり、譲り合いができなかったり、ヒステリックを起こしたりする人とは一緒に生活できない。
その日の帰りに告白をして、私もあなたなら大丈夫だと思えるよと返事をもらって今に至るのだから、人生本当に何があるかわからない。

🐬のマドラー。よくよく考えるとレモネード責めである。

6.今後の話

関係性が結婚を前提のお付き合いになったとはいえ婚約はまだであるし、ただの恋人関係といばそうで、就活で言うなら内々定くらいの状態だ。

IBJでの出会いではないので、交際期間3ヶ月ルールは適用されない。自分たちのペースでことを進めればいいとは思うものの、婚活で知り合った以上、結婚は避けて通れない話題であり、ゴールでもある。(結婚はゴールではなく、スタートだろという話は一旦置いておく)

お互いの事情で結婚するとしたら秋か冬とは言え、真剣交際を申し込んだ時点で正直結婚するならこの人だという覚悟はある。
早めにプロポーズをして、諸々の準備を進めたい…(成婚退会するまで二人分にして2万円以上の会費は無駄にかかり続けているし)と思っていたのだが、、、
とある事情で少しずつ計画していたサプライズでプロポーズのが頓挫しそうに。

どうしよう。

いやほんとにどうしよう。

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