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貢献することで「それ」と出会える
ネパールでのインプロフェス2日目🇳🇵
5人のインストラクターが日替わりで現地の生徒に指導する。国際交流というよりも、国際的なインストラクターがネパールの演劇界に貢献するといった感じだ。
参加者は全部で30人程で、全員同じクラスを受講する(今の所)
ほとんどが10代、そして皆インプロ未経験だ。
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同じネパール出身とはいえ、皆ネパールの各地から集まり、新しい演劇を学びにきた。だからお互いのことをあまり知らない。
ネパールは演劇後進国で、日本以上に取り残されている。劇場はあるにしても、伝統的な大劇場が数えるほどあるだけで、いわゆる小劇場というか、気軽に演劇が体験出来る機会はない。だからこういう場は彼らにとってとても貴重なのだ。
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皆10代らしいシャイさはあるが、新しい知見を得ることに前向きで、一度波に乗ると、純粋さが溢れ出てくる。
特にクラウンの体験による変化には僕が一番驚いた。
赤鼻をつけるだけで、社会性や人見知りが影を潜め、子供心や遊び心が顔を出す。
クラウンの赤鼻には魔法が宿っているとは信じていたが、今回の体験でまさにその瞬間を観た気がした!
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だが、ステージに上がるとその魔法が解けてしまうのが残念だった。
ステージの上だと、観客の視点を感じるし、身体や衝動に任せるよりも、脳が自分のことをジャッジしてしまう。
指導者として、自由さと遊び心をいつでも保っていて欲しいとは思っているが、実際にそれを成し遂げるためには長い時間が必要だ。
わかってはいることだが、毎回もっと上手くやらせてあげられたんじゃないかと自分を省みる。
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でも変な話、指導者として、そうやって自分を振り返ることが出来ている時は、良い時であることもわかってる。
自分が何を教えるか、どう教えるかも、生徒が自由になっているか、遊べているか、恐れを感じていないかに焦点を当てていたい。
良くない時は逆になってるから。パフォーマンスの時もそう。
最近『弓と禅』を読み直してる。
その中に「「自分」ではなく「それ」が射るのだ」という文が出てくる。いわゆる無我の境地というやつだ。
指導やパフォーマンスをしてて、そういう時がしばしば教えてる。「自分」ではなく「それ」が教えてる。「自分」はただ「それ」に動かされているだけだ。
「それ」とは何なのか。多分その正体がわかれば指導やパフォーマンスの探求の旅は終わる。
何度もわかった気にはなるが、真の姿は未だに掴めない。
だが「貢献」の精神でいる時、「それ」はやってくる。そんな気がしてる。
今回のフェスも、いわゆるネパールという国への貢献だ。
何度「それ」に出会えるだろうか。ただただ前向きに待ち続けてみよう。
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