見出し画像

どのワークショップを受けたらいいのかわからない人へ

「忍翔さんのワークショップいっぱいありすぎて、何を受けたらいいかわからない」と言われたので、自分なりに何がどうおすすめなのかをまとめてみました。

僕のワークショップは基本的に万人向け

基本的に僕のワークショップは「興味のある全ての人」に開かれています。
これは僕のクラウンを学んだ『フィリップ・ゴーリエ国際演劇学校』の対象がそうであったことから、僕のワークショップの信条になっています。
「全ての人に俳優としての才能・可能性がある」ということをモットーに指導をしています。
※もちろん、プロの俳優志望ではない人(アマチュアとして演劇を楽しみたい人)にも門戸を開いております。
※とはいえ、その中でも共通言語がないと大変だろうなあという内容のものに関しては対象を絞ることもあります。

俳優修行の2本柱はスピリッツとテクニック。まずはスピリッツを学ぶことが大切

世界には俳優修行のための様々なメソッドがあります。
その中で僕が主に指導している「インプロ」と「クラウン」は、スピリッツに焦点を当てています。
スピリッツとは精神、態度、在り方。つまり「俳優としてどう在るべきか」という源です。大袈裟な言い方をすると「俳優としての生き方」と言ってもいいかもしれません。

僕はこれまで世界中でたくさん俳優と出会って来ましたが、良い俳優は皆このスピリッツが素晴らしいのです。
誰にでもオープンで、失敗を恐れず、リスクを負って、遊び心を持って、生きています。だから舞台上で魅力的に輝き、人の心を動かすことが出来るのです。
そしてそういう人はテクニックもどんどん吸収していき、どんどん上達していきます。つまり、テクニックを学ぶためのスピリッツも持ち合わせているわけです。
スピリッツを学ぶことは、全ての才能が育つための礎を築くこととも言えます。

迷ったらとりあえずクラウンへ

そんな俳優としてのスピリッツを学ぶことが出来るのがクラウンです。
クラウンのワークでは、舞台に出て、人前に立ち、お客さんに愛されることを目指します。この時、スピリッツが試されるのです。
素直で、正直で、オープンな人は好かれますが、嘘をついたり、誤魔化したり、強がったりすると好かれないのです。
お客さんに好かれるか嫌われるか(クラウンにとっては笑われるか否か)という場面に直面することは、とても怖いことだと思います。でも、こういった体験を通すことが一番の学びになることは間違いありません。
頭でこうした方がいい、このままじゃダメだ、とわかってることを、身体を通して実感し、実際にその場で変化していくことが出来るのが、クラウンの面白さなのです。

そのスピリッツを持ち、人と演じる、作る楽しみを味わうインプロ

クラウンは基本的に対お客さんですが、インプロには基本的に舞台上にパートナーが存在します。
そのパートナーと一緒に演じて、一緒に作品を作る。創作していくことの面白さを味わうことが出来るのがインプロなのです。
インプロは即興なので、台本がありません。自分か、パートナーから出てくるアイデアが材料になります。常に創作の責任者になるわけです。
これは俳優として創作に関わるスピリッツにも繋がります。
欧米では、ディバイジング(集団創作)という稽古の仕方が主流で、俳優が演出家に先んじてアイデアを出していき、それらを演出家の手によって組み立ていきます。
一方日本では、演出家が稽古をリードすることが多いように思えます。それで何が起こるかというと創作に対して受動的な、いわゆる指示待ちの俳優が多くなってしまうのです。
僕は俳優も創作の一員だと思ってます。自分が関わる作品である以上は「自分はこうしたんだ」という意思を持ち、具体的なオファーを出すことが大切です。
日本もだんだんかつてのヒエラルキーが崩れ、俳優と演出家が対等な関係性を築くようになってきています。だからこそ、インプロのスピリッツは今後の創作現場においてより一層重要になってくると思うのです。

また、インプロではリアルタイムで演じながら作品を作っていくため、演出家、脚本家としての視点が同時に必要になってきます。
とある欧米の演出家曰く「インプロバイザー(即興俳優)と一緒に仕事をすると、稽古が2週間短縮できる」と言います。それは、インプロバイザーが複数の視点を持ち、今何が必要なのかに応じて動くことが出来るからです。
そんなマルチタスクの力も育むことが出来るのが、インプロなのです。

↓単発で毎週開かれているワークショップはこちら↓

↓2日間集中でインプロを探究するのはこちら↓

お客さんを一瞬一瞬惹きつけ続けるためのインプロクラウン

インプロクラウン(Doing 応用クラス)というクラスは、クラウン(Being 基礎クラス)を3回以上受けた人が対象です。その分レベルが高いことをします。
上記のインプロとクラウンを融合させ、より一瞬一瞬お客さんを惹きつけ続ける作品を作ることを目指します。
また、このクラスに参加すると「クラウン飲み会ショー」という隔月で行なっているショーに出演することが出来ます。
それまでに学んできたスピリッツとテクニックを、実際にお客さんの前で披露し、研鑽する機会を得ることが出来ます。
即興の舞台に立つことはとても怖いことかもしれません。しかし、やればやるほど視点は広がり、多くのことに気づけるようになってきます。それによって脚本芝居をやることも楽になってくると思います。
※ちなみにインプロワークショップに通ってるだけでも、ImprOtakuの『秘密のインプロショー』に誘われることもあります。こちらはあくまで誘われるの待ちですが。

インプロもクラウンもめちゃくちゃやりたい場合はサマースクール

ここまで聞いて、もしくはやってみて、「これは自分に必要だ!たくさんやりたくてたまんねえぜ!」という方は、8月に開催するサマースクールがおすすめです。
ここでは10日間かけて、インプロもクラウンも満遍なく学び、最後には発表会として即興のステージも用意されています。
夏休みであることを利用して、地方から来ることも出来ます。
コンセプトは「海外にいちいち学びに行かなくてもいいじゃん」なので、「海外に学びに行きたい!けどそんなにお金はない!」という高い意識を持っている方におすすめです。

プロの俳優志望者におすすめ!スピリッツを高めるGWと、テクニックを高めるクラウンマイズナー

先述したスピリッツとテクニックを、それぞれ高めていくためのワークショップです。

GWには海外からフェリペ・オーティズとビビアン・べネッサをお招きして、ブッフォン、クラウン、インプロのワークショップをやってもらいます。
ブッフォンとは、別名ダーククラウンとも言って、自分自身の醜い部分、怒りや悲しさなどのネガティブな感情を使うクラウンです。
このブッフォンを体験することで、日本人にありがちな礼儀正しさ、社会性、世間体をぶち壊し、よりダイレクトに人と関われるようになるでしょう。

そして5月後半には、マイズナーテクニック指導者である西村壮悟さんとクラウンをコラボさせ、舞台上のパートナー、観客とより強く繋がり、真実に生きることを探究します。
このワークショップの最後にはモノローグを扱います。より観客を感動させる、一瞬一瞬目が離せなくなるような表現を目指します。

補足:診断テスト

以上、僕なりに綺麗にまとめたつもりではありますが、まだ選び損ねているあなたのために、診断テストを用意しました!
これに答えるだけで、次行くべきワークショップがわかります。やってみてくださいな!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?