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日本の演劇界に従属しない俳優を育てる

高校から演劇と出会い、大学で英語劇を始め、気がつけば18年近く演劇に携わっていることになります。
この仕事でご飯が食べられるようになったのは約7年前ですが、実は日本の演劇界というものにはあまり関わってきませんでした。
出演するとしても年に1本あるかないかで、自分が是非ともやりたいと思えた舞台のオーディションしか受けてきませんでした。後は全て自分の企画による公演でした。

なので、日本の演劇界の事情については、正直噂程度にしか聞いていません。
高圧的な演出家や、非効率な稽古場や、謎の上下関係やマウンティングなどは、都市伝説程度にしか思っていません。だって味わったことがないから。
でも、周りの俳優があまりにもそういう話を持ってくることを考えると、本当なんだろうなあと思います。

正直、英語劇から本格的に演劇の世界に入り、海外のカンパニーと数多く関わって現場を体験し、年上の俳優であろうが演出家であろうが呼び捨てで呼び合い、作品について全員が対等に意見を出し合い、「ダメ出し」ではなく「note」や「feedback」という言葉の方が圧倒的に馴染みがある身としては、日本の演劇界に起きていることは信じられないのです。

演出家が上で演者が下という構図は謎すぎるし、俳優教育がダメ出しベースなのも意味わかんないし、俳優が指示待ち人間になってしまうのも「何のために?」と思ってしまいます。

僕は演劇無料塾という俳優指導の私塾をかれこれ過去3回開催しています。
資金をクラウドファンディングで集め、オーディションで集めた参加者に100時間の無料指導を行うという企画です。

ここでやっていることは、日本の演劇界とはだいぶ乖離していると思います。
なぜなら先述したような僕の価値観がそのまま反映されているからです。
日本の演劇界の噂から感じるような理不尽さ、違和感、効率の悪さなどは、一切排除しています。

だから、従来の日本の演劇界が求める俳優教育とはマッチしていないかもしれません。
演出家に従うだけ、先輩や指導者に翻弄される俳優ではなく、自由で自立した俳優を育てるための私塾だからです。
自分で考えて、自分で動いて、挙句は自分の人生に自分で責任が持てるような人を育てようと考えています。

先述したように、僕は日本の演劇界に従属してはきませんでした。
オーディションは自分が受けたいものに行って、演出家やカンパニーの様子を吟味して、自分が出たいかどうかを選ぶ場だと思ってました。そして実際そうだと思います。
演劇無料塾への参加者オーディションも、双方が一緒にやりたいかを選ぶ場です。当日僕のワークショップを受けて、もし一緒にやりたければやってほしいし、そうでなければさよならでいい。それが自由で自立した俳優としての態度だと思っています。
結局、自分の面倒を見るのは自分ですから、自分が生きたいような人生を生きることが大切です。

俳優とは何か、なぜ演劇はしたいのか、演劇を通して何が成し遂げたいのか…
そんな初心を、ひょっとしたらあやふやにしてしまっている人もたくさんいると思います。
今一度そこを見つめ直し、俳優としての新たなスタートを切ってみませんか?

一緒に高め合える人をお待ちしております。

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