「俳優は勇気のいる仕事」無料塾レポート(〜93時間)

合宿を終えて久しぶりに集まった感。
残り3回の稽古では同じペアで同じ脚本を扱うことに。
今日はとりあえず1回やってみる回。

それぞれの課題やタイプに合わせた組み合わせと脚本で、それぞれに合ったアドバイスやワークを行う。
空間、想像力、言葉の力、ニード…、人によっていろんな要素が演技に活かせる。
演技にゴールはあるが、正解ルートはない。その時の自分に必要なもの、ヒットするものをやればいい。最終的には全て通る道だろうし、全て繋がってくるのだから。

とはいえ、向き合うべきことに向き合うタイミングはある。
この日は、メンバーの中の一人にとって、そのタイミングだった。
自分の恐れているものと向き合った。愛し愛されることへの恐れを見せてくれた。そしてそれを受け入れてくれた。勇気を出してくれて、付き合ってくれてありがとう。

俳優ってのはつくづく勇気のいる仕事だなあって思う。
日常生きているだけなら、向き合わなくてもいい、目を背けておけばいい部分に目を向けていく必要があるし、それでいて十分な飯が食えるわけでもないし、社会的な地位が高いわけでもない。しなくてもいい苦労を進んで負うような感じだ。
それでもやりたい人っていうのは、総じて人間というものが好きなのだと思う。その気持ちが強すぎるがゆえに、恐れがあるのであろう。
本当はもっと愛したいし、愛されたいのだけど、それ以上踏み込むと引かれるかもしれない、嫌がられるかもしれない、傷つくかもしれない。だからその気持ちに蓋をする。本当に傷つきたくないから、本当に期待しない。

このメンバーだから、そして90時間近く一緒にやってきたから、出来ることがたくさんある。安全だから、安心だから、オープンになれる。
そこに留まり続けることは成長にならないけど、そういう体験をする場は絶対に必要。だから冒険が出来る、挑戦が出来るのだ。


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