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「独りで立たない」無料塾経過レポート(〜12時間)

今日は皆疲れてたので、足や身体のリラクゼーションからスタート。
その後はウォームアップでボール投げ。相手と呼吸を合わせること、身体全体を合わせること、いわば全体性(unity)。個人でもチームでも。失敗してあわあわしたり、タスクの多さに身体が固まったりすると全体性が崩れる。演劇はスポーツと同じ。

今回はペアでのクラウン。前回までと違って、やることがある。だからこそ遊び道具がわかる。全くの自由は一番リスキーで大変。タスクがあることが遊びと認識出来ると創造性が生まれる。
相手のことを真似する、そしてバカにすることでオリジナリティが生まれる。遊び。台本をただやるのか、自分が面白いと思うことを表現するのか。台本のキャラクターにもある種その視点は欲しいのだが、それはまた別のお話。

ペアになると、お客さんの見たいものへの可能性が増える。自分なのか、相手なのか、関係性なのか。キャッチして、2人でそれを見せるために協力する。
瞬間を逃さないこと。インパクトは瞬間。次へ次へと進んでしまうと、お客さんはついていけない。期待が出来ないから。
そしてそれをどのように共有するのかは探求ポイント。今自分が感じていることをどうシェアするか。どこからがやりすぎで、どこまでがやらなさすぎなのか。ジャストを探す。伝わらなければ意味がない。これは台本でも同じ(てか全部繋がってるんだよ!)

今日は非常にドキドキする瞬間があった。
一人の俳優の恐れがとても大きかった。ほとんど自分で増大させてしまっているのだが、どう扱うことか。一歩間違えると舞台上に立つことがもう出来なくなってしまうかもしれない。
ふとやってみせたポーズに不安定さが表れ、それがお客さんに受けた。なるほど、彼の魅力は不安定さかも。椅子にもたれさせる、ウケる。人にもたれされる、ウケる。これだと思って、その感覚のままゆっくり立たせる。パートナーに抱きついたまま。
「その温もりを感じたまま立って、それをお客さんに向けて、お客さんからその温もりを感じて、それ強めて、胸とお客さんを糸で繋いで」
その子の身体から恐れがなくなっていった、今までにない、慈愛に満ちた身体で、温かさに溢れていた。彼は独りではなく、お客さんと共に立ったのだ。
終わった後は暖かい拍手だった。見守ってくれたメンバーと、協力してくれたパートナー、そして何よりも勇気を持って、信じてワークしてくれた本人に感謝感謝だ。


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