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型を学ぶことの重要性

昨日、インプロアカデミーのうつみくんによるヨーロッパスタイルのインプロワークショップに参加してきた。

そこでやったのは型のあるインプロ。やるべきことは事細かに決まっていて、その上で即興する。
演劇的な構造が型によって約束されているため、プレイヤーは余計なことを気にせずに演技に集中することが出来る。

インプロと型は、一見すると相反するように見えるが、自由の反対は不自由ではない。
自由の反対とは恐れ。型がなくてなんでもいいからこそ、恐れによって生まれた自身の殻やパターンに収まってしまうことがある。
そう考えると、型にはまってみるからこそ、自分の枠を越えられることもあるのだ。

インプロには、ロングフォームと呼ばれる「型のある長編即興芝居」というジャンルがある。
一番有名な「ハロルド」は、3つのシーンを順番に繰り返し(A1→B1→C1→A2…)ながら、3つの物語を同時並行で作っていく。
主にアメリカで流行っている「アスキャット」は、プレイヤーのモノローグ(リアルなエピソード)から発想したシーンをいくつも描いていく。
このような型の上で即興して30分以上の作品を作るのだが、型があるからこそ、演劇的構造に則った作品に仕上がるという利点がある。

これに対して、フルレングスインプロと呼ばれる「型のない長編即興芝居」というジャンルもあるが、これは作品に仕上げるのが難しい。
最後まで走り切るだけなら出来るかもしれないが、面白い演劇作品にしようと思ったら、プレイヤーの能力や経験がそのまま反映されるので、かなり長期的な稽古が必要になる。
とはいえ、このスタイルのインプロが出来るとかっこいいので、皆このスタイルを早急にやりたがる。だが、演劇的構造が身体に染み付いていない状態で演じると、ただなんとなく長く演じただけの作品になってしまう。

そういう意味で、改めて型を学ぶことの重要性を説きたい。
特にインプロを真剣にやりたいと思っている人ほど、技術をもっと身につけてほしい。
それは本を読んだり、人から聞いたり、頭で理解するだけでは足りない。
練習し、稽古し、実践し、身体で学ぶこと。それを繰り返すこと。
パフォーマンスの質を高めるためには、いつの時代もそれしかない。

インプロ、演劇の技術をより高めたい人は、今週金曜から始まるクラスを受けてみてほしい。
そこでは実際にロングフォーム(型)を実演することで、演劇作品を作るために必要な技術やノウハウを得ることが出来る。
明日8日(火)までが期限なので、Let's Jump In!!!


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