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からだと声の朗読劇vol3.発表会

23年6月から始まった朝の声活!からだと声の朗読劇VOL3
は12月の発表会で無事に終わりをむかえることができました。

毎回9時15分から始めるので、朝来るのは大変だったと思いますが
朝の、人のいない目黒川沿いは本当に気持ちのいい場所でした。
わたしはそこを通るたびに今日もよろしくお願いします!
とご挨拶していました。

からだと声の朗読劇は最初の数回は、からだと声でいろいろな遊びをします。
歌詞を読んだり、わらべうたを歌ったり、謡曲をしたり。
あそび方はいろいろです。

さらに今回はわたしからひとりひとりに読むテキストも提案してみました。
できるだけその方が選ばないようなもの、それでいて、その人らしさの片鱗が出るようなものを想像して選びました。
普段から理論的な考え方をする方には、情緒的な文章や詩を。
読むのが得意そうな方には、得意なだけではできない幻想小説や抒情詩のようなものを。
声が魅力な人には、あの声でこれを読んで欲しいと思うものを。
などすべてわたしの主観で選びました。

そして最後は発表会として人に見てもらう朗読の時間を作ります。
この時は、参加している人のためだけでなく、観客として聞く人のために構成を考えます。

発表会では、観客のみなさんに何を見にきてもらうのか、毎回考えます。
言葉を届ける時、練習どおりに上手に言えた、だけでは、見てもらう意味がないと思うのです。
それでは、何を見せるのか、
やはり、その人となりだと思うのです。
その人となりとは、なにか。
それは本人にはわからないその人そのもの。
たとえば「存在」のようなものではないか。

見た目はシュッとしていても、ちょっとおっちょこちょいなお茶目なところがある人
大人の人に見えていても、少女のような可愛らしさがある人
いつも真剣勝負をしている全身全霊をかけた声
気持ちのゆれを声に乗せて表現できる人
などなど、自分ではそうしようというコントロールができないところ、普段は意識していないところにその人のその人らしさが垣間見えています。
それらは懸命にそこに向かっている時に現れやすい。
自分がどう見えるかが気になって表現している間は、出てきません。
むしろ朗読している時以外の、
お客さんに向かって礼をする時、自分の立ち位置に向かう時など、声を出していない時にあらわれます。

ひと月に一度の稽古しかできない場では、全員合わせての練習の積み重ね
という時間が十分に持てないので、
その人そのものが現れるという場をどうやったら作れるのか
そんなことを試行錯誤的に行っています。

今回も一人一人が唯一無二である存在が光っていました。


平家物語の群読
お孫さんとよくやっている手あそびを観客とともに
目に見えない世界のことを語る時間
歌詞の世界観を自分の声と語りで表現してみる
そこは夜で、月のあかりがさしている
横には愛しい人がいて語りかける
スズメがカムイとしてコタンに降り立ち
人に助けられたり、人を助けたりする
小さいけれど、大きな化物を倒す力があるのだ

来年2月からからだと声の朗読劇vol4が始まります!
よければご一緒いたしましょう!経験不問です。

岩橋由梨


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