第27回 「熱中症について」
今回は「熱中症」についてお話ししたいと思います。
気象庁より3ヶ月予想が発表され、今年の夏は猛暑と予想されています。
コロナ感染拡大防止のため「マスク着用」が必須の中、熱中症対策は例年以上に気をつけなければならないところです。
●熱中症とは
熱中症とは、体温が上がり体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のこと。
重症度によって、次の3つの段階に分けられます。
・Ⅰ度: 現場での応急処置で対応できる軽症
立ちくらみ(脳への血流が瞬間的に不十分になったことで生じる)
筋肉痛、筋肉の硬直(発汗に伴う塩分の不足で生じるこむら返り)
大量の発汗
・Ⅱ度: 病院への搬送を必要とする中等症
頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感
・Ⅲ度: 入院して集中治療の必要性のある重症
意識障害、けいれん、手足の運動障害
高体温(体に触ると熱い。いわゆる熱射病、重度の日射病)
●起こりやすい場所
熱中症といえば、炎天下に長時間いた、真夏の暑いなか運動をしていたといったケースを想像するかもしれません。しかし、実際はこうした典型的な場面ばかりではありません。実は、梅雨の合間に突然気温が上がったなど、身体が暑さになれていない時期にかかりやすい病気でもあります。
具体的には、次のような環境では注意が必要です。
・ 気温が高い、湿度が高い
・ 風が弱い、日差しが強い
・ 照り返しが強い
・ 急に暑くなった
意外なところでは気温が低い日でも湿度が高いと熱中症にかかりやすくなります。
また、家の中でじっとしていても室温や湿度の高さから熱中症にかかることもあり、救急要請時の発生場所では、住宅等居住施設が全体の37%を占め最も多く、次いで道路・交通施設が25%を占めています。最近ではこの様な室内型熱中症が注目されています。
※全日本病院協会より抜粋
上記のように、熱中症は5月〜6月が多く、住居での発症が多く見られます。
●熱中症の際の応急処置
熱中症が疑われる際は、上記のフローに基づき処置を行ってください。
また、症状がわからない時などは病院や医療従事者に指示を仰ぎ、適切な処置・判断・行動をするようにされてください。
●スポーツ活動再開に対し
日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症ガイドブック2019」より
これから気温や湿度が上昇する中、外でのスポーツ活動においては、指導者は十分注意して活動をするようにしてください。
また、親御様におきましては、公園などで遊ぶ場合も同じく注意しつつ、水分補給の徹底をお願いいたします。
●コロナウィルス感染症の流行を踏まえた熱中症予防に関する提言
日本救急医学会より今回のコロナウィルスと熱中症についての対策のガイドラインが発表されていますので、ご確認ください。
室内での熱中症が多くみられますので、アスリートだけではなく高齢者など室内にいることが多い方々への声かけなどをして、お互いの安全を確認し合いましょう。
広崎 哲也/Tetsuya Hirosaki
鍼師・灸師・あんま・マッサージ・指圧師
明治大学柔道部トレーナー(2002)
NTT -G Fukuokaラグビー部トレーナー(2003〜2013)
日野RedDolphinsラグビー部トレーナー(2014〜2016)
SuperFormula トレーナー(2013〜)
ボディケアマネジメント講師
HP
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