【一首一句 その三十三】しのぶれど

【本日の一首】
しのぶれど色に出でにけり我が恋はものや思うふと人の問ふまで(拾遺集、恋一、622、平兼盛)

(鑑賞)
百人一首の40番にも選ばれた一首。
問う人が真剣なのかからかっているのかはわかりませんが、ぼーっとして、堪え切れないほど愛しい気持ちが身体中に籠っているということなんでしょうか。
しのぶほどに強い気持ちだということ、この時代から恋という言葉があり恋というキーワードを使って詠むほどに常套句なんだけれども使いたい気持ちだったんだなあということを考えさせられました。

【本日の一句】
しのぶれど水面に映える孕み猫

孕み猫は春の季題で妊娠した猫。
恋をしている様子を恋を使わないで詠んでみました。
でも妊娠している猫、それを恋と言っていいのか…
うーん難しい。おそまつ。

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