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自分がこわれた

緩和ケア病棟にいた時、
母親が急に他界した。
明日は新採用の研修もある。
突然だったので、
頭も心もなにもかも混乱。
これが今の私の反応だった。

葬儀、手続きなどで所定の日数で出勤できなかった。
緩和ケア病棟では、
天に召される人が多かった。
明日は我が身の皆さんを支えるため、
私達は女優でなければならなかった。
自分の大切な人が急にいなくなって、
悲しいのは私だけじゃないと思い、
普通にそう思っていた。
しかし、
自分が耐えきれず、
こわれた。

私の身に起こったこと。
人生で一番悲しい出来事。
それに付随する数々の注意散漫。
本当に酷かった。

実家に私の家の鍵を忘れて、自宅に帰ったものの家に入れなかった。
鍵を実家にいた妹夫婦に車で2時間かけて持ってきてもらった。

郵便局に行ったのに、
入れたと思った通帳がなく、
もう一度出直す。

地下鉄で移動中、
涙がでて突然泣き出す。

仕事でも急に泣き出したくなって、
緩和ケア病棟にいて、
みんなが悲しいのを、
冷静にできなくなってしまった。

悲しすぎて1年位は記憶がない。

何年かは働いていたが、
自分の人生を、
看護師だけでは終わってはいけないと、
ここの病院を退職した。

入院していたみんなが教えてくれたこと、
自分を大事にしてね。



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