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クリスマスコンサート

私が所属していたボランティア団体の、
牧師が入院していた。
そのため、
初めてクリスマスコンサートが開かれた。

ピアノ、
フルート、
ギター、
歌、
生演奏。

私もフルートを吹かせてもらった。

賛美歌、
クリスマスメドレーや
懐かしの曲。

音楽のf分の1のゆらぎが、
心を揺さぶる。

その人はホスピス立ち上げに尽力し、
もう少しでホスピスが一般的になるまえに、
この病気のため他界した。

いつも木枯らし紋次郎のセリフが好きで、
そういうふうにこの世を去りたいといっていた。
「あっしには関係のないことでござんす。」
もっと他のセリフは奥深い意味を持つ。

他の人の協力もあり、
クリスマスコンサートをした。

他の患者様にも声をかけて、
たくさんの方がきてくれた。

私の勤務した病院は、
消化器系がほとんどなので、
治療前後は食べれなくなる。
高カロリー輸液の点滴がたくさん。

寝たきりでベットのまま、
ストレッチャーに乗り換えて、
酸素もつけて、
この人はこれないだろうと言う人も、
行きたいと言っていた。

点滴が多く、
点滴棒にぶらさがっている様は、
泣いているようにも、
感動しているようにも見え、
美しかった。

ただここにいる人は、
どれだけの思い、
悲しみ、
来年がない人もいる。
私にはなんとも言えない感情があった。

でもみんなその時を、
精一杯生きて、
楽しんでいる。

普段は行けない人が行けたり、
痛みが音楽を聞いて軽減したり、
いつも暗い表情の人の笑顔がみれたり、
何かを思い出したり、
奇跡の連続。

音楽には不思議な力がある。
涙する人たちもたくさん。
でもその場はあったかだった。

最後まで読んでくれて、
ありがとう。

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