見出し画像

今週の気になるアート関連記事 CLIP(2022/04/10)

国内外のアート系記事より、展覧会情報から 興味深い読み物まで、個人的に気になる情報をクリップしています。 (今週のアイキャッチ写真は、今年3月に開催された東京クリエイティブサロンでの渋谷駅の展示(小林健太さん)展示風景)

海外ニュース

▍フィレンツェのウフィツィ美術館が、初めてイタリアで最も訪問者数の多い文化施設に選ばれる (The Guardian;英文記事)

ルネッサンス期の傑作で有名なウフィツィ美術館は、昨年、コロッセオやポンペイ遺跡、バチカン美術館などの有名な施設を越え、170万人の訪問者集め、初めてイタリアで最も訪問者数の多い文化施設に選ばれた。

ドイツ出身のディレクター、アイケ・シュミットの改革の結果。現代アートのコレクションを増やす、女性アーティストを特集する、ルネサンス期の傑作をワンストップで鑑賞できるチケットをつくるなどの施策をおこなってきたとのこと。

▍プラド美術館でヤン・ブリューゲルの作品とその「香り」を楽しむ展示の試み (artnet news;英文記事)

プラド美術館が、ヤン・ブリューゲルの作品とあわせて「香り」を楽しむ展覧会をスタート。スペインの大手香水メーカー、Puig(プーチ)と共同で、絵画からジャスミン、ローズなどの花を中心に、イチジクの木や子供の手袋、ハクビシンの匂いまで、10点の香りを選び、絵画と一緒に展示しているそう。

プーチが特許を取得した「AirParfum」と呼ばれる機械で、絵の前に各香りを拡散するステーション4つを用意。マスクをした状態で最大50cmの距離から香りを嗅ぐことができるとのこと。

▍マウリツィオ・カテラン、火葬場でのインスタレーションと衝撃的な自画像で死について考える (artnet news;英文記事)

マウリツィオ・カテランがミラノで開催するショッキングな2つの新しい展覧会「Lullaby」と「YOU」についてのレポート記事。「混乱の時代に痛みやトラウマといかに共存していくか」をテーマにしたもの。

「Lullaby」は、火葬場へ遺体を運ぶベッドを運ぶ線路の上に設置されたインスタレーションで、1993年に発生した爆発テロ事件の残骸をつかった展示。「YOU」は、ギャラリーのトイレに設置された、縄で吊るされたアーティストの像の展示。

個人的に、ヨコハマトリエンナーレ2017でカテランの自画像の作品を初めて拝見した衝撃を思い出しました… 写真で見るだけでも複雑な気分になります…

▍最新AIの描く絵が「ヤバすぎ」「個展開ける」と話題 文章から画像を生成する「DALL・E 2」、米OpenAIが発表 (IT media)

「馬に乗る宇宙飛行士」といった題だけでなく、「アンディ・ウォーホル風の 馬に乗る宇宙飛行士」や「鉛筆画で描かれた 馬に乗る宇宙飛行士」といった題まで描き分けて画像を生成するそう。試してみたいですね。

読み物

▍ヤノベケンジと奈良美智、90年代に「サブカルチャーの美意識」を試行錯誤した2人の邂逅 (京都新聞)

▍戦時中の芸術表現とは? 東京都現代美術館で、戦争画に想を得た新作を発表した藤井光が語る (Yahoo!ニュース)

国内の展覧会

▍豊田市美術館「交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー」モダンデザイン・装飾芸術・ファッションの共鳴 (fashionpress)

豊田市美術館にて、2022年6月7日(火)から9月4日(日)まで。

▍今年のGWは、明和電機がつくばをジャック。つくばセンタービルco-enが4/1プレオープンし、ポップアップの期間限定イベントとして4月6日明和電機【ナンセンスおもちゃ研究室】がオープン!

▍八谷和彦特別展「M-02JとHK1」~無尾翼機に魅せられて~

2022/04/27 ~ 2022/05/30、名古屋の「あいち航空ミュージアム」にて。メディアアーティスト・八谷和彦さんが製作した無尾翼機「M-02J」の実機を中心に、無尾翼機について分かりやすく解説するパネル等を展示する企画展。5/5には、八谷さんによるトークショーも開催されるそうです。

▍AIが描くNFTアート作品の個展が羽田イノベーションシティにて開催。人間の仕事を奪うのではなく、「人間の創造力を拡張するAIの可能性」を発信

2022年4月22日(金)から4月24日(日)まで、羽田イノベーションシティにて。
「『題名のない絵画』にタイトルをつけながら鑑賞する」という鑑賞方法とのこと。人が思考の上で作った作品を鑑賞するのとは全く違った体験になりそうですね。

国内 アートプロジェクト

▍ANB Studio Program-ANB Tokyo6F&7Fを専用スタジオ・ギャラリーとしてオープン!

六本木のアートコンプレックス「ANB Tokyo」が、多面的なアーティスト支援拡大を目指し、クリエイターを中心としたメンバーシッププログラム『ANB Studio Program』をスタートし、参加アーティストを募集しているそうです。

6F&7Fをスタジオとしてアーティストに無料で貸し出すそうです。制作費支給の可能性もあり。また、ANB Tokyoが培う独自のネットワークを生かしたキュレーターやギャラリスト、コレクターと接続する機会も創出。

「スタジオにて制作した作品等をANB Tokyoにて成果を発表すること」が条件とのことで、わたしのような見る側にも嬉しい制度です。

最後まで読んでいただきありがとうございます。良かったらサポートいただけたら嬉しいです。サポートいただいたお金は 記事を書くための書籍代や工作の材料費に使わせていただきます。