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ブルーベリー

【ブルーベリー】
学名:Vaccinium cyanococcus
英名:Blueberry
ツツジ科スノキ属シアノコカス節 落葉低木(品種や地域によって常緑)
原産国:アメリカ
主な生産地:東京都(15%)、茨城県、長野県(農林水産省統計2017)
東京都内訳:八王子市、町田市、青梅市(食品データ館)

別名(俗称):アメリカスノキ(アメリカ酢の木)、ヌマスノキ(沼酸木)、ヌマスグリ(沼酸塊)※和名登録が不明

<基本情報>

「ブルーベリー」の名は、Cyanococcus節、Myrtillus節を含めた総称。
北欧原産の「セイヨウスノキ」(西洋酸の木、ビルベリー、 Vaccinium myrtillus)はブルーベリーの一種。起源種説もある。ビルベリーは果肉も青い。

▼ビルベリー

ビルベリー

今では多数の品種があり大きく二分される。寒冷地向きのハイブッシュ系(ノーザン、サザン、ハーフの3種でさらに分かれる)、暖地向きのラビットアイ系。もうひとつは野生種のローブッシュ系で栽培に向かないとされるが改良品種がある。

▼ハイブッシュ系

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自家不結実で、他の品種と植えることで受粉する。
果実の表面の白い粉は「ブルーム」といわれ保護の役目をする自然のもの。触るだけですぐ取れるので鮮度状態がわかる。

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日本には、同じツツジ科スノキ属の青い果実の自生種がある。代表例は、クロマメノキ(黒豆の木、学名:Vaccinium uliginosum)本州中部以北、ナツハゼ(夏櫨、Vaccinium oldhamii)全国、シャシャンボ(小小坊 、Vaccinium bracteatum)本州西部以南、など。

▼クロマメノキ

クロマメノキ

夏はぜ

▲ナツハゼ未熟果

<日本での歴史>

ブルーベリーの日本への導入は、1951年に米国から農林水産省北海道農業試験場のハイブッシュ系がはじまりだが広まらなかった。1962年から東京農工大学(東京都府中市)にてラビットアイの基礎研究が始まった。

1964年、故・岩垣駛夫(いわがきはやお・元福島県園芸試験場場長)教授着任後から本格的に研究が進み、その後卒業生(島村速雄氏)が栽培開始、東京都小平市にて日本初民間のブルーベリー 農園が誕生した。
(現在も大学には日本最古のブルーベリー株があり、島村ブルーベリー園も営業している)

1971年からは、ハイブッシュ系が長野県信濃町で復活した(伊藤ブルーベリー農園が初と言われる)。その後、長野県から東北へと広がったのは岩手県からで、1984年の岩手大学農学部主催の果樹園芸学講座(それまでの冷害でブルーベリーだけが被害がなく対策として)がきっかけとなり、青森県南郷村(現・八戸市南郷)、中里町、山形県羽黒町(現・鶴岡市)、宮城県若柳町、秋田県由利本荘市の産地が誕生した。(参考:東京農工大学HP、『ブルーベリー大図鑑』マルモ出版)

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<主な栄養成分・フィトケミカル>

目に良いとされているアントシアニンは、網膜にあるロドプシンというたんぱく質の再合成を助けるといわれている。

「目に良い=ブルーベリー」と世界的に広まったのは様々な逸話(イギリスのパイロット談など)がきっかけと言われているが現時点では詳細不明。

アントシアニンだけでもその種類は多数あり、他のベリー類や農作物にも豊富に含まれている。ブルーベリーには多数の栄養素があるが、特にビタミンE、食物繊維が多いことも注目されている。
また、ポリフェノールが多いといわれる葉についても九州などで研究が進んでいる。

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<青森県では>

生産量としては全国10位で、下北郡東通村、北津軽郡中泊町中里、八戸市南郷。そのうち中里町ブルーベリー生産組合は約12軒の生産者団体。早生から晩生まで10種類ほど栽培されている。

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