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Netflix『真夜中のミサ』 2021年10月1日(金)

マイク・フラナガン監督のNetflixリミテッドシリーズ『真夜中のミサ』の評判がすごく高いため、あまり見ないホラーだけれど見始めたところ吸い込まれるように画面に釘付けになった。

キリスト教、あるいは聖書については詳しくは知らないため、おそらく話の半分は理解出来ていないかもしれない。それほど濃密な宗教的教示に満ち溢れたドラマだったように思う。

このドラマ(というか7時間の映画)の登場人物で感情移入できるのは教会に対して疑問を持つ者たちである。
飲酒による交通事故を起こしたライリー、認知症の母親の介護をしている医師のサラ(サラリと描かれていたがおそらく同性愛者)、そして異教徒である保安官のハッサン。
自分は彼らの視点でこのドラマを見ていたように思う。
ライリーが元カノのエリンと死について語るシーンはこのドラマのある意味クライマックスであり、キリスト教を扱うドラマで仏教的な輪廻を語っているように感じた。

また、画面を見ていて、同じくNetflixの『マインドハンター』を思い出した。
不穏な空気感、画面の質感、会話劇、凝った撮影など、デビッド・フィンチャーとの共通点も多いように思う。ライリーの部屋には『セブン』のポスターも貼ってあったのも意図があるのだろう。

とにかく最高品質のホラー・ドラマ。見る人を選ぶ側面もあるが、必見であることに間違いない。