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名作『リトル・ミス・サンシャイン』 2022年2月7日(月)

ディズニー・プラスにはテイストが好みのサーチライト作品が配信されているので、そこは嬉しいところ。
先日、久方ぶりに名作『リトル・ミス・サンシャイン』をみたけど、やっぱり面白かったですね。
2006年の作品なので、もう15年ほど前の公開ということになるのか。

美少女コンテストに出ることになった娘のために一家でカリフォルニアの会場までオンボロのミニバスで旅するロードムービー。

母親役がトニ・コレット、叔父役がスティーブ・カレル、兄役がポール・ダノなど、今も第一線で活躍する役者が印象に残る演技で楽しませてくれる。
コンテストに出る少女はアビゲイル・ブレスリンで『ゾンビランド』や先日公開された『スティルウォーター』ではマット・デイモンの娘役でも出演していた。

自己開発セミナーで一儲けしようとしている父親やヘロイン中毒で老人ホームを追い出された祖父さん、自殺を図ったゲイでプルースト学者の叔父、ニーチェにハマって一言も発しない兄。
劇中、クラッチが故障したミニバスを家族全員で押しながらスタートさせるように、家族がひとつになる瞬間のカタルシスは素晴らしい。

父親は勝ち組、負け組にこだわり、二言目にはそんなことでは負け組になってしまう、という。
成功こそ人生のゴールと考えており、成功し損ねる(だろう)この人が、そのことを言うのが落語的で面白いのだけど。

この映画のテーマは祖父であるヘロイン中毒の老人が言う言葉に込められている。

「挑戦することがすごいんだ、誇りに思う」
「本当の負け組は勝てないことを恐れて挑戦しようとしない奴のことだ」

そのほかにも多くの名言が登場し、この映画の見どころとなっている。
いやぁ、マスターピースですね。