【詩】夜風


側溝


誰かの影


耳元で擦れる 木の葉

睫毛を揺らした 2月の夜風 



この言葉が浮かんだ場面について、備忘を込めて。

買った物で、生活や世界の見え方が少し変わることがありますよねぇ。

私の場合は、motherhouseというブランドの、革製のカードケースです。

「夜風」と名付けられた、薄墨色のカードケース。

そのカードケースを持ち歩くようになってから、夜に吹く風を意識するようになったのです。

冬の風は冷たいけれど、下を向きがちな夜道で、すーっと風が吹いたとき。

溝や影を追っていた目線が、少し上がりました。

寒かったけど。

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