Fiducia男と女の奇妙な関係 Storia 1
【caution】 男と女の話 短編小説です 誰にでもという内容ではないので
偶然見てしまわないよう ※そのために有料記事としています
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Fiducia 男と女の奇妙な関係
2人はとても親しい
けれど、そんな関係ではない
けれど、そんな関係にお互いになりたくないのでは無い筈だ
けれど、そんな関係になったら 良いことなんて一つもない
そのことは、お互いが理解しきっている
collega(同僚)
同じオフィスに努め、同じ仕事に懸命に向かう
チームは、6人ほどで、2人が中核メンバーだった。
上には、管理職がいたけれど
自由に仕事ができた。
本当に、日々 格闘している そんな表現が似合う
コンベンションやエンターテーメントの仕事、国内外を飛びまくる。
男は38才 片岡智浩という。 女性は30歳になったばかり
尾上香 という。
お互いにステディな関係のパートナーがいる
そして幸か不幸は別にして、お互いに現在は未婚だった
女は今のところは生まれてから未婚
男は一時期既婚者であったことがある
傍目には、割といい男と、いい女 だと言えた。
2人は、仕事がらよく一緒に食事をし、良く酒を飲んだ
出張先の街でも、オフィスのある東京でもだ。
2人には、ステディな関係のパートナーがいると
先程もそう書いたのだけれど、それは間違いない
ただ、2人はとも、それ以外も、わりと奔放な付き合いを時に持ったりもしている。
その話題をお互いには隠さず、酒の席の話題にしたりもしていた
そうすることがあっても、決して2人の間には何もない 何も起こさない
ある意味では、不自然にそれを、なぜか貫いていた。
その硬い意思は、酒でも崩れることはなく
まして、心が疲れたときでさえ、落ちてしまう事はなかった。
ハプニング、出張の宿泊先でトラブルがあり、何度か同じ部屋に2人、泊まったことさえもあった、けれど、それでも、何も無いを貫いている2人。
そんな関係がもう2年以上も続いていた、仕事も2人の不思議な関係も、ある意味で順調だった。
un giorno ある日
その日、2人を含むチームは大型コンベンションとレセプションの運営で、アジアの大都市に来ていた。ここに滞在して1週間、ほぼ仕事は山場を超えた。
レセプションパーティーが無事に終了し、宿舎であるホテルに戻ったのは、まだ比較的早い、22時過ぎだった。
レセプション終わりで、チーム全員で軽い食事に出た、他のメンバーはその後で場所を変えて飲むというが、2人は先にホテルに戻って来た。
ホテルの車寄せでタクシーを降りる、9月の外気は湿気を帯びてはいたが、それほど気温が高いという程ではなかった。
それでも、ホテルに入ると空調が強めに効いていて、かなり涼しい。
広いロビーを横切りエレベーターホールに向かう。
滞在が続くと、ホテル内は勝手知ったものになっていた。
「ところでさ、今夜 なんで皆んなと行かずに、俺達2人、帰って来たわけ」 智浩が香にエレベーターホール歩きながら訪ねた。
軽い食事会の終わりに、「ねえ、ホテルに戻ろう」そう短く言ったのは香だったからだ。タクシーの中で、智浩は、この質問をしなかった。それは、なんとなくホテルに着いたら訪ねようと、漠然と感じたからだつた。
その答え
「貴方が、私と2人になりたがっていると思ったから そうでしょ」
彼女、特有の低めトーンで、少しだけハスキーに、それでいて好奇心ありそうにぼつりと言った。
智浩は、それに何となく納得して
「そっかあ」とだけ言った。
「でしょ 解ったのよ」
「まあね この1週間づっとチーム行動っだったからね まあ そんなとこかな、、 で、バーで飲もうか、それとも部屋にする ルームサービスとか」
智浩が聞くと
「ルームサービスって、あの食べた後の残骸が嫌い だから、飲み物だけでいいわ お部屋で」
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