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読書大全 世界のビジネスリーダーが読んでいる経済・哲学・歴史・科学200冊

"人類の残してきた偉大な足跡から200冊だけをピックアップするという作業は困難を極め、最終的には300冊を選び、そのうちの200冊について書評を書くことにしました。"2021年発刊の本書は主にビジネスリーダーに向けた、読書の大切さを理解し、叡智を身につけるための名著ブックガイド。

個人的には主催する読書会の課題図書選びの参考に手にとってみました。

さて、そんな本書は東京大学法学部を卒業後、旧日本興業銀行(現みずほ銀行)入行、ゴールドマン・サックス証券を経て、森ビル最高財務責任者を担当するなど、いわゆるビジネスパーソンとしては華やかキャリアを持つも、バブル崩壊やリーマンショックに直撃される中で、はじめて【知識を詰め込むためや、試験に通るための読書ではなく】自分の内面や在り方について【生まれて初めて、本当の意味で本を『読んだ』】と語る著者が、人類の歴史に残る名著を第1部『人類の知の進化』において、まず宗教から始まり資本主義までの【進化の過程、大きな流れを説明した上で】第2部『人類の歴史に残る200冊』と『資本主義/経済/経営』『宗教/哲学/思想』『国家/政治/社会』『自然/科学』『人生/教育/芸術』『日本論』と7章にわけて【見開き1ページずつの書評つきで】紹介してくれているわけですが。

まず、ビジネスリーダーではもちろんなく、また著者と違い三流ビジネスパーソンですが。それでも、中年に差し掛かって"ようやく"中身の薄っぺらい自分に気づき、数年にわたって毎日、各分野の大学教授たちが選書した『大学生の時によむべき本』(主に古典)とコツコツ向き合っている自分としては、著者が冒頭から語っている『読書の大切さ』には共感しかなく、本書に【一貫して込められた熱量と共に親近感を感じる】読後感でした。

また、そんな私にとって。本書でわかりやすい書評が掲載されている200冊のうち、概ね半分程度は既読であったので、その分についてはあらためて思い出し確認しながら【人類史の『大きな流れ』での位置づけを脳内の本棚で整理しつつ】一方で未読な本たちに関しても、さらに学びを得るためにぜひ読んでみようと思いました。

ビジネスリーダー、ビジネスパーソンはもちろん。ノウハウやハウツー本ではなく『自らと向き合う』読書を求めている方のガイドブックとしてもオススメ。

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