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タコピーの原罪

"ぼくはハッピー星人 宇宙にハッピーを広めるため 旅をしてるっピ! 故郷ハッピー星に別れを告げ 今日 この緑と青の惑星に降り立ったっピがー"2022年上下発刊の本書は少女と幸せ宇宙人タコピーの交流を描き、衝撃的な展開が話題となった『悪夢版ドラえもん』

個人的にはネットで話題になっていたことを知り、内容については「前情報なし」に手をとりました。

さて、そんな本書は2016年、地球にハッピーを広めるために来訪したタコ型宇宙人『ハッピー星人のタコピー』が食べ物がなくて大変だった時に小学4年生の女子児童、久世しずかに救われたことに感謝『そのお礼』として笑顔を失った彼女を幸せにするべく、ハッピー星に伝わる様々な「ハッピー道具」で『問題解決』を図ろうとするのですが。。

まあパターンとしては、やはり国民的漫画・アニメ『ドラえもん』を彷彿とさせるし。確信犯的に著者も下敷きにしているわけですが。そこに【悪意を理解できない】"無垢な善意の塊"タコピー、そして現代日本のリアルな家庭環境を反映させると【ここまで闇が深くなるのか】という印象で。この作品がwebとはいえ一応、子ども向けの『少年ジャンプ』掲載。というのにも驚かされました。

また、本作では『久世しずか』『雲母坂まりな』という表紙にもなっている2人の女の子がヒロイン的存在として設定されているのですが。上下で印象ががらりと変わってくるのも工夫が感じられて面白かった。

話題作としてはもちろん、可愛らしい絵柄を『裏切る衝撃展開』に興味ある方にオススメ。

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