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スノウボールアース(2)

"アオ。己は原生生物と、この"思考"なるものを興味深いな!と思う。ちしき...."知識"と引き換えなら、己は、お前らを守ろう。"2021年発刊の本書は、各クリエイターが絶賛する『凍てついた地球』を舞台に地球を救えなかった"救世主"が再び足を踏み出す近未来SF第二弾。

個人的には庵野秀明の帯文句に惹かれて手にした一巻がとても面白かったので、二巻にも手を出しました。

さて、そんな第二巻ではクライマックス的な戦闘から『まさかの人類敗北』が描かれた導入部的な第一巻に比べると【新たな人物たちが多数登場】そして必然的に世界観も大きく広がり、生き残った人々が暮らす集落『ミシマモール』にて【10年前の地球凍結の真実】が語られたり、怪獣たちと共生する謎の存在"怪獣使い"が敵味方ともにあらわれたりといったスピーディーな展開をしていくのですが。

過酷な環境ではあっても適応し逞しく生きている『ミシマモール』の人々の様子は"救世主"鉄男に感情や視線を重ねて読む読者の1人としては【ちょっとした安らぎを感じる】場面であり、あたたかい気持ちになりました。

また、第一巻ではコミニケーションが【全くとれなかった怪獣】でしたが、本巻からは人間とコミニケーションを図り、共生すらしている怪獣が登場。そして、そんな怪獣と契約している"怪獣つかい"も出てきたことで、物語は複雑さを増すも、今後の展開がより楽しみになってきましたが。テンポの良さはそのままで。最後まで描ききってほしい。と楽しみ半分、不安も半分。

怪獣、巨大ロボ、SFといったワードに反応する方々、また王道的な物語が好きな方にもオススメ。

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