見出し画像

ユーチューバーが消滅する未来

"主要国のトップは、みんな『キャラ』が濃いヤツらばかりです。濃いキャラたちが主導権を争う、まるでお笑いライブの会場みたいになっているのが今の世界なんです。"2018年発刊の本書は、著者が当時から10年後。2028年を大胆に予想した刺激的な一冊。

個人的には、やはり刺激的なタイトルに惹かれて、気分転換に手にとってみました。

さて、そんな本書は著者のニコニコ生放送で配信した内容をベースに編集したもので、誰もが【自分をデコって】真実かどうかより【見たいものを見る】時代になってきた中で、人間ユーチューバーはAIユーチューバーに淘汰される。アイドルは世襲制の貴族になる。バーチャルとリアルの恋愛の境目が消える。人口知能とお飾り担当の政治家のペアが政治を変える。といった【現状を良くも悪くも全肯定した上で】大胆な予想をしているわけですが。

発刊から2年がたち、またコロナの影響は流石に本書では全く予想されていないとはいえ(また、オタキングらしく、オタク寄りですが)概ね納得できる【現実的な予測が多く】例えばVチューバーのリアルと融合した音楽ライブのクオリティの高さに最近驚いた自分としては頷かされる部分が多かったです。

また、やはり本屋としては気になる、書店が生き残るカギは『呉服屋』と、出版業界の既存の仕組みから離れて【レアアイテムショップとして捉え直し】価格主導権を握れ。といった話も、ちょうど考えていた所(=なので新刊書店より古本屋を選択しました)だったので、確認するかのような楽しさがありました。

ちょっとした気分展開に10年後を考えるきっかけとして、またコロナ禍で混迷を深める中、より誰もが目の前しか考えない時代に『大きな流れ』を考えたい方にオススメ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?