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ベトナム・メコンデルタに来たら必ず行きたい理想郷のリゾート Eco Bamboo Village

「もう少し、ここにいたい」と、私たちは旅先でどれだけ感じられるのだろうか。「初めてなのに、新しいのに、なぜか前から知っているかのように懐かしくて、落ち着く場所」。きっと、Eco Bamboo Villageは、私のメコンデルタ生活でも、そんな存在として続くのだろう。

本当に自分が好きな場所というのは、これほどまでに、多くの人々には知らせたくないと思うものなのか、という想いと、この「何もない」価値を求める方々とこの場所とオーナー夫妻を繋げたいという想いと。

カントーの市内中心部から車やバイクで約20分。フォンディエン地区には、以前からhomestayやeco-village(宿泊施設)が多くあり、自然豊かな場所。実は、カイランやフォンディエン水上マーケットも近いので、主に欧州からの旅行者に人気の場所。そんな場所に、2019年11月にオープンしたEco Bamboo Village。

ツリーハウスの写真が印象的で、最初にこの場所の存在を知ったのはFBのカントー観光紹介ページ。Booking.comでも2ヶ月で既に高評価。フォンディエン地区の他の宿と同様、フランス、ドイツ、イギリス、イタリア、スイス等、欧州からのが滞在者が中心だった。

仕事で、多くの場所へ訪れる。仕事で、とはいえ、特に誰かに指示されたわけでもない。ただ、2020年は観光客にとってよりシンプルかつテーマ性に沿った地図を作ろうという観光局側の意向もあり、私自身も新しい人々に出会ったり、その出会った人々を繋げていくのが大好きなので、よし、と週2、3日はバイクで各地へ訪れる。観光博やイベントの合間に、時にはジャングルに迷い込み、時には川越しには目的地が見えているのに、1時間程遠回りをしたりしながら。

Eco Bamboo Villageの入り口。

バイクで小路を進んでいると、反対側から旅行者らしき3人組みの方々が歩いていた。大通りまで出て、タクシーでカントー市内へ向かうのだそう。

入り口を抜けると、竹でつくられたブランコ、椅子、テーブルが。チェックイン前に来られたゲストは、荷物を置いて、庭で写真撮影をしている。

バーもあった。オーナー夫妻に聞くと、ゲストからのアルコールのリクエストがあれば用意する、とのこと。きっと、ゲストからのアイデアや意見を織り込んで、様々な形へと進化していくんだろうな。

写真奥がレストランで、宿泊者へは朝食つき。水上マーケット等、翌朝はやく出発する場合は、持ち運び可能なフルーツや箱に入れて用意してくれる。

庭の手入れが行き届いており、名前も知らない色鮮やかな花々が咲き誇る。市内の喧騒が嘘のように、鳥のさえずりか水が落ちる音しか聞こえなくなる。細部に宿る、豊かな自然の恵み。

庭の奥には、釣竿も。この竹でつくられた椅子に腰掛けると最後。安らいで、自然に帰る場所。

ツリーハウスからの眺望。本を読みながら、一休み。あ、さっきも休んでいたけれど。

竹の橋と熱帯雨林の木々は、メコンデルタを象徴する景色。

お部屋はファミリータイプ(4名用)とツインルーム、ダブルルームがある。人気なのはダブルルーム。

部屋には、傘やホットポット、鏡なども置かれている。

部屋から見える景色。

まさかのEco Villageでバスタブを見つけられるとは!数ヶ月ぶりのバスタブ・・・!

そのバスタブの上を見上げると大きな木々が覆っている。アリエッティの世界が。

灰色のコンクリートやプラスチック等に見慣れた人々にとって、竹はなぜ、こんなにも暖かいのだろう。それでいて、充分な機能を果たす。

そうなのだ。これで充分なのだ。不揃いなのが、なんともまた可愛い。

周りは椰子の木や花々で覆われているけれど、必要なのは清潔なバスルームやアメニティーグッズ。このバランスはとても大事。東洋文化研究家であり日本でも古民家改装や地域振興に関わっているアレックス・カー氏の言葉を思い出した。”modern intervention: valuing traditional space but let's do completely modern into that space to let visitors feel they are in now not just in the past.”カー氏の改装の対象が古民家だったので、断熱素材や囲炉裏設備、茅葺屋根など、この南国メコンデルタの構造とは異なるものだとは思うけれど、何よりも、「自然」を大事にしながらも、現代の人々の生活に合わせた高い質は同時に求められている。

ゲストも一緒にベトナム南部の料理をここで作ることができる。

特別に頂いたランチ。野菜たっぷりで、ご飯が進む。

驚くことに、建築家や専門家を雇わず、オーナー夫妻が全てデザインを考え、そのデザインをもとに16ヶ月かけてEco Bamboo Villageを建てたのだそう。その間、他のホームステイやゲストハウスを周りながら。英語はほとんど話さないが、その人柄と雰囲気が旅行者にもとても評判が良く、着かず離れずの程よい距離感を保たれている。

私自身も、初めて会ったときから、とても安心した。

アレックス・カー氏が言っていた言葉 "The appeal of nothing special" 

"Bringing these houses into modern age. Because that is the only way they can live." "How can you enjoy this beautiful house in the way fits your modern lifestyle?"

日本の伝統や文化の価値を外からの視点で捉え、再び蘇らせた彼の言葉を大事にしながら、この場所と人々に出会えたことに感謝。

創造の場所であるカフェ代のサポートを頂けると嬉しいです! 旅先で出会った料理、カフェ、空間、建築、熱帯植物を紹介していきます。 感性=知識×経験 மிக்க நன்றி