見た夢の内容 2023/03/28

前書き

 はじめに僕の夢は殆どの場合映画のように主人公視点とは別にカメラがあるようなものが多いため、今回の夢もそうだった。そのため、そういう感覚でこの夢日記を読んでほしい。
 次に、会話があまり無いことを許してほしい。夢の中での発言までは覚えていないのだ。こんなことを言っていた程度だ。
 また、主人公は僕ではない。僕の夢に僕が出てくることもまた殆ど無いのだ。
 そして、夢なので突然終わる。オチがないのは仕方がない。

世界観

夢冒頭の世界観はこうだ。
・舞台は日本
・時代はおそらく平成初期から中期
・主人公はおそらく中学生か高校生の女子(仮に名前は夢子としよう)
他の主な登場人物は、彼女の両親、養護教諭
「おそらく」が多いのはなにせ夢の内容なので、はっきりしていない。覚えてない。

本編

一章

 朝、夢子は家を飛び出し学校へ向かう。黒い、長い髪をなびかせながら彼女は通学路を走る。遅刻しそうなのだろう。活発な性格というわけではない彼女も始業時間のためなら人の目も憚らず全力疾走するというものだ。彼女は風のように走った。いつもよりもずっと速く走っていただろう。
 どうにか始業のチャイムに間に合ったようだが、息が切れているだけではなく、どうにも様子がおかしいことを彼女の友達は感じていた。程なくして、彼女に異変が現れ始めた。授業が始まっているにもかかわらず、顔を伏せ息を切らしている彼女に隣の席の友達は声をかけた。
「大丈夫?保健室いく?」
 夢子は友達の提案に頷くと、よろよろと教室を出ていった。
 保健室に着いた夢子を見るなり、養護教諭は付き添いに来ていた生徒を返し、夢子をベッドに寝かせた。そして、ベッドの下に隠してあったのだろうか、拘束具で彼女を縛った。するとすぐに彼女の異変は異常へと変わった。
 体は痙攣を起こし、白目をむきかけている。そして四肢は拘束具を解こうとあっちこっちに暴れている。養護教諭夢子の頭を抑え、細長いエンマのような道具を彼女の口に突っ込んだ。なにかを捉えた様子の養護教諭はそれをズルズルと口から引きずり出した。
 夢子の中から出てきたのは名状しがたい触手のような生き物だった。こんな大きさのものが彼女の中に入っていたとは思えないような太さで茶色っぽいものだった。夢子は気を失って寝ているようだった。
 すぐに両親が呼ばれ、養護教諭や校長たちとの面談が始まった。意識がもどった夢子は途中から参加した。
 養護教諭曰く、彼女から出てきたものは所謂エイリアンだった。他にもいくつかのことを知らされたが、そこにいた者以外には口外してはいけないと言われた。それはこんな内容だった。このエイリアンは外宇宙からやってきた我々に似た存在たちが地球に送ってきたものだということ。地球側はその存在と交渉をする極秘機関を数年前に設立したこと。養護教諭はその機関の人間で、存在に狙われている夢子の観察を行うために派遣されていたということ。機関の予想よりずっと早く夢子への攻撃が始まったということ。
 夢子はこれらのことを受けられずにいた。また両親も同じだった。現実味の無い話に彼女らは混乱していた。
 存在や敵対者に攻撃について悟られないよう今までと同じ生活をしろと言われた夢子は次の日もまたいつもと同じように学校に行き、授業を受け部活をして帰ってきた。これが十数日は続いた。夢子も両親も悪い冗談だったんだと、気持ちを押し込めて普段通りの生活をしていた。
 しかし、事態は急変してしまった。彼女が授業を受けていると、窓の外から突如銃撃があり、ガラスが割れ、廊下側の壁を貫通させた。その弾道は夢子の鼻先数センチを通っていた。明らかに彼女を狙った射撃だった。そして、窓の外に謎の人物が現れる。近未来な拳銃をこちらに向けながら突っ込んできたのだ。
(ここで現れた人物の格好は僕の記憶によるとタイタンフォールのパイロットそのものだ。パイロットのヘルメットをかぶり、近未来な装備を携えた男だ。)
 今にも撃ってくるというところで、例の養護教諭が現れ、謎の人物に拳銃を向け発砲した。そして、夢子の手を引いて教室から、学校から逃げ出した。通っている道からして夢子の自宅に向かっているようだった。養護教諭は走りながら話をする。
「存在は『強い人間を一人差し出せ、強い人間はこいつが嗅ぎ分けるだろう』と言ってあのエイリアンを地球に放した。今のところエイリアンが反応したのはあなたと、さっきの撃ってきたやつの二人。戦い慣れしてる彼はわかるけどあなたが選ばれた理由は私達にはわからない。彼は自分と同じく反応したのがこんな女のガキンチョがったのが嫌だったみたい。あなたを殺してさっさと存在のもとに行きたいみたい。」
 夢子は勝手に存在とかいうやつのところに行ってくれと思っていた。ごもっともだ。しかしそうもいかないようだった。養護教諭の足が撃たれたらしい。攻撃してきたやつには仲間がいるらしい。その一人が近くまで追いついていた。
「クソ!いい、この銃持って家まで逃げなさい。家の周辺には機関の人間がたくさんいる。彼らと応戦しなさい。家族もあなたが守るの。選ばれたんだからそれくらいできるでしょ!」
 養護教諭は夢子に銃を渡すと靴からデリンジャーのような銃を取り出し悪あがきを始めた。夢子はとにかく走った。家に帰れば母が、父がいると。機関の人たちが守ってくれると思い走った。家がもう見えているというときに、後ろから奴らがもう来ていることに気づいた。弾は奇跡的に当たらなかった。家に入り、扉を閉めるとすぐに銃撃が始まった。両親はどうした!と駆け寄るが、夢子はすぐに隠れるよう言い、三人で急いで部屋で一番安全な部屋に向かった。
 外で奴らと機関の人たちが銃撃戦をしている音が聞こえてくる。しかし奴らは手練で、程なくして銃声が止む。
 一つの銃声と共に夢子は腹に激痛を感じ手で抑える。その手から血が滴っていた。外からの一発だった。
 そして、それと同時に大きな地響きが始まった。家族と共に外に出ると遠くの方で巨大なワームのような生き物がビルを壊している。エイリアンだった。家の直ぐ側には彼がいた。機関の生き残りにとどめを刺していた。腹から血を流す様子を見た彼はライトセーバーの柄の部分のような機械を掲げた。すると、空から光の柱が降ってきた。所謂アブダクションというやつだ。そのとき夢子は養護教諭に言われたことを思い出した。差し出す人間は強い。そして差し出したからと言って死ぬわけではないないらしい。命の保証はされているということを。夢子は両親に「私絶対生きるから」と言って、預けられた拳銃に彼のヘルメットを撃った。手から離れた機械を手に取り、ぐったりしている彼を一瞥して光の柱の中に入っていく。心配そうに見つめる親と遠くで学校を飲み込むワームを夢子は忘れることはないだろう。

二章

 ここで舞台はガラッと変わる。
 ・場所は宇宙のどこか、存在の基地の中
 ・時間は一章の数年後
 ・主人公は変わらず少し大人びた少女
 他の登場人物は舞台員の少女たち、研究員

「隊長!今の動きどうでしたか?」
 髪も伸び大人びた夢子はコックピッドの中で部隊の部下の通信を受けていた。存在に攫われた後、彼女は大型準人型ロボットでの訓練を行い、存在の戦争に駆り出され、大型準人型ロボット部隊の隊長となっていた。
 攫われてからわかったことだが、強さとはこのロボットに対する適正の高さのようだった。存在は新たな兵器として開発されたこのロボットのパイロットを探していたようだった。そして、部隊の最初のパイロットとして夢子が採用されたようだ。そんな夢子は現在部隊を率いる隊長として部隊員の訓練を行っていた。
(ロボットの見た目はタイタンフォール2のイオンを元にしていると思われる。それより大きく、コックピット前面はガラスのような素材で外が見える様になっており、関節部など駆動部にバイオテックが使われているようで、全体的に黒い鉄のようなカラリングだ。コックピットのガラスのような部分は外側にカバーのようなものが上下できるようになっている)
 部隊は全員女子で構成されていた。夢子のように他の星から攫われた者たちだった。しかし見た目は地球人とあまり変わらないようだ。彼女が褒めると部隊員たちはとても喜んだ。部隊員は皆彼女を姉のように慕っている様子だった。
 自室に戻った彼女は預かった拳銃を手に持ち眺めていた。攫われてからそれが習慣になりつつあった。それもそのはず、地球から持ってきたものはそれしかなかったのだ。
 そうして拳銃を眺めていると部屋に研究員が訪れた。ロボット部隊の発案者にして部隊の指揮官を務める存在だ。彼は夢子に提案をした。
「新しいアーカイブが発見された。部隊員とそれを見てみてはどうだい?」
 アーカイブとはいろんな星で見つかった映画のような映像のことだ。全然意味の分からない映像のときもあれば、なんとなく理解できるものもある。発見されるたびにこの研究員は持ってくる。彼なりに夢子や部隊員を気にかけているのだろう。
 夢子は提案を飲んでブリーフィングルームに部隊員を集める。自分がブリーフィングルームに着く頃には既に皆集まっていた。彼女らも楽しみにしているのだろうか。
 夢子はアーカイブを見て驚いた。それは地球で作られたとしか思えないアニメ映像だった。しかし、それはとにかくチープで作品を超えていろんなキャラクターが出てくるファンメイドのアニメーションだった。彼女は驚いたが落胆した。彼女からしてみれば退屈極まりない映像だったからだ。しかし部隊員はとても興味深そうに見ていた。それはそれで良いのかもしれないとも思った。
 横で見ている研究員は彼女だけに聞こえる声で言う。
「これは君の星から見つかった。割りと最近のアーカイブだ。彼らは勝ったらしい。すごいことだよ」
「え?どういうことですか」
「君が攫われるときワームたちを見ただろ。あいつらは星を食らうんだ。僕らがいつもやってる手法なんだけど、どうやら地球人は自力であいつらを鎮圧して自治権を勝ち取ったらしい。すごいね」
 夢子は声が出なかった。そんなことは知らなかった。
「……それは、どれくらい前のことですか」
「あれ、聞いてなかったの?322日前だよ」
 彼女は絶望していた。約1年も前に地球は勝利していたのだ。彼女が従事すれば地球は安全と言われてきたのだ。それは全くの嘘でエイリアンは星を破壊するし、存在はそれを止めないし、それがよくやる手法で、それも知らされず夢子は存在によって拘束されていたのだ。
 このとき彼女は絶望と怒りと希望を抱き、存在へ反旗を翻し、地球に帰ることを決心した。

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