赤毛のアンに恋をして

はじめて赤毛のアンを読みました。

私は小さい頃から今も絵本・本・漫画、とにかく読み物が大好きなのですが、何故か文学少女の最初の扉と言っても過言ではない赤毛のアンを読んだことが無かった。 勝手な予想だけれど、小さい時にアニメで赤毛のアンを見て印象があまり良くなかったのが大きいかなあと思います。
何故今になって赤毛のアンを読んだのかというと、先日祖母の家へ行った際に「久しぶりに読みたくなって買って読んだら面白かった、もう読んだからあげる」と赤毛のアンシリーズを数冊もらったことから始まりました。
これを機に読んでみるかなあと思いながら読み始めたら、もう、止まらなかった。
グリンゲイブルスの老兄妹マシューとマリラが畑仕事を手伝わせるために男の子を養子に貰おうとしたけれど、手違いで女の子のアンが来てしまう。 最初はアンを返そうと思うけれど、アンの面白いおしゃべりや人懐っこさに惹かれて結局引き取ることになる。アンが起こす事件や空想に振り回されながらも三人が家族なって行くお話しでした。

まず文章がいちいち可愛い、文字を読んでいるだけなのに心は緑が生い茂る道、フルーツが成っている森、川の水のにおい、砂糖漬けにされて瓶に詰められたつやつやのプラムがあるキッチンまで飛んでいってしまう。
アンの健気さの中にある愛情に飢えていて痛々しく見える瞬間や、近所の道に「恋人の道」「妖精の泉」なんてロマンチックな名前をつけてしまうセンス、そんな花の香りのように尊い感性に私はもう引き込まれて晩御飯の支度の最中もキッチンに立ちながら読んでいた。

特にラストのギルバートとのシーンはもう、胸がときめきすぎて読み終わってからしばらく余韻に浸ってしまった。
アンにお礼を言われたギルバートが変に突っぱねたりしないで「いくらかでもあなたの役に立ちたかっただけですよ」って言うのめっちゃキュンキュンした。イケメン過ぎない?結婚してくれ
こんな経験をする女の子はどんな宝石よりもキラキラして生きていけると思いました。

そのまま読み終わるとアンの青春、アンの愛情まで一気読み。面白くないページが無くてキリの良いところまで・・・と思いながら一気に読んでしまった。
だいぶ気が済んだのでアンの友達からは細々読み進めようと思います。

一通り読んで、「もっと早いうちに読みたかったなあ」と思いました。けれどもしかしたら、今このタイミングだったから良かったのかもしれない。大人になって忘れていた、空想のお友達や世界観にとても癒されました。
多分これからもくり返し読む本になるだろうなと思います。
赤毛のアン友達欲しい・・・もう読んだことない人も読んだ人ももう一回読んで・・・そして感想を言いあいっこしよう・・・本読んでこんな気分になったの久しぶりで泣きそう・・・

追記
祖母は普段上品なマダムですが、本のページにビスケットの食べこぼしが挟まっていました。 赤毛のアンはビスケットやプラムジャムでお茶をしている美味しそうなシーンがよく出てくるので祖母の気持ちがよくわかるなあと思いながら私はその時リンゴのコンポートを食べながら読んでいました。

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