教職大学院で学ぶメリットとは
前回は、「教職大学院進学のススメ」についてお伝えしました。
現場で子供達と向き合っていく中で、
問題意識をもった状態で、改めて教職大学院で学ぶことによって、
教師としてキャリアアップしていきます。
では具体的にどのような点でキャリアップするかについて、今回はお伝えします。
1、教職大学院で身につくスキル
教職大学院のみならず、大学院と学部の違いは、
表現力や思考力が格段に身につく点です。
大学院では徹底的に文献を読みます。
自分の研究を進めるために、先行事例を読む。
さらに関連する参考文献を読むことによって
研究の幹、枝葉が築かれます。
さらに、一つの語句に対しても徹底的に問い詰めます。
そうして苦労して書いたゼミレポートも、
徹底的に突かれます(苦笑)
どこから切り込むかによって、ボロが出ます。
一方で切り込みを意識することによって
自分の研究は進歩します。
こうした経験を通じて、クリティカルシンキング(批判的思考)が養われ、
表現力、思考力が高まります。
これは大学院修了後もご自身の研究に活かされるだけでなく、
授業においても、授業づくりや実際の授業で子供達の発言から、自然に深堀りすることができます。
2、教職大学院で学ぶメリット
教職大学院で学ぶメリットですが、
①文献を徹底的に読める
前述の通り、研究を進めるには文献を徹底的に読み込みます。
そのため図書館で文献を検索することが増えます。
大学図書館も土日祝日の開館はもとより、
平日も22時くらいまで開館しているので、いつでも行くことが可能です。
現場にいる時にはなかなか文献を読む時間というのは限られますが、
こうした時間が2年間あるというのはある意味贅沢な時間です。
②研究会に参加しやすい
各学校で行われる研究会に参加しやすいのもメリットです。
学校にいる時は、この研究会に行きたい!と思っても職務上の都合や、学校行事と重なって参加できない・・ということがありますが、大学院生という立場であれば、基本参加しやすい状況になります。
私も兵庫教育大学時代は、近畿圏で開催される研究会に頻繁に参加することができました。
③地域、校種、教科、年代を越えた交流ができる
小学校の先生が高校の先生とつながることや、同じ県内でも他の教育事務所の先生とつながるのは難しいです。
しかし、大学院では地域、校種、教科、年代を越えた交流ができます。
地域によって教育システムが違ったり、組合の様子も違うなど初めて知ったこともありました。
また、教職大学院は現職の教員だけでなく、学部を卒業してすぐに大学院に進学した「ストレートマスター」という院生がいます。
こうした院生は、研究だけでなく、教員採用試験の勉強も並行して行います。
こうした真摯な姿に、現職教員は刺激を受けます。
またストレートマスターの院生も、レベルの高い院生から多くのことを吸収することができます。
こうした交流は「院生室」で行われます。
学部生と違って「院生室」があるのは自分のホームグランドがあるのと同じで、24時間、365日使うことができます。
③学会参加や学会誌に掲載されるチャンスが!
学会というと敷居が高そうですが、
大学院で学び参加するとストンと落ちることが多いし、
他の大学の研究者や院生ともつながることができます。
私も2度ほど学会発表しましたが、
指導教官の温かいご指導(汗)によって、
学会発表を通じて成長することができました。
また、学会誌に掲載されると、
あなたの名前が検索され、研究論文を自由に読むことができます。
④学割が適用されます
これが一番のメリットかな(笑)
映画やJRの運賃など学割が適用されます。
学生証を提示すると、窓口の人が一瞬「え!」って顔をしますが、
慣れれば平気になります。
3、大学院で2年間学んだことで得たものとは
これまでお伝えしたように、私は非教員養成系学部出身で、通信教育で小学校2種免許を取得したことで現場中心の学び、セミナー等でツギハギのような学びを通じて、体系的に教育学を学んでこなかったこと。
行政(埋蔵文化財)時代、知識も技能もある先輩の姿に「プロ意識」をもったことで、「自分は教師のプロになりたい!」
そんな理由から2009年に現職派遣で兵庫教育大学の教職大学院に進学しました。
基本全国から現職教員が学べる大学で、西日本を中心に現職の先生とつながることができました。
またストレートマスターの院生からたくさん刺激を受けました。
「兵庫・・」と聞いて、
茨城の同僚や友人は「都会に住めて良かったね!」と言う人ばかりでしたが、実際は私が現在住んでいる茨城北部とほぼ変わりません・・
(ただ、高速で1時間で大阪、神戸、姫路に行けるメリットはありました)
田んぼのど真ん中に大学があり、
キャンパス内に学生寮(別名収容所)があるのでじっくり学ぶことができました。(現職の人間には問題ないですが、20歳前後の学部生が4年間過ごすにはどうかな・・とも感じましたが・・)
研究はとても厳しく、挫折することが多々ありましたが、
2年間の研究を通じて、文章力の向上し、
また、物事を捉え方、深堀りの仕方、
研究の進め方を身につけることができました。
その他、それまで茨城県から出たことがなかった私が、
人生で初めて茨城県外へ、しかも関西。
甲子園球場で高校野球だけでなく、阪神タイガースの試合も観戦することができました。
当時の勤務校には6年在籍しましたが、
最初の2年は大学院入学前、大学院在籍、修了後の2年と、
大学院入学のビフォー、アフターで変化があったと感じました。
この経験を活かすべく、
起業家時代は「オンライン教師サポートTeacher's Bridge」を立ち上げ、先生方をサポートしてきました。
しかし再び完全教職復帰した今、
改めて学んだことを現場で、後進のために貢献しようと考えています。
大学院入学前の15年前は、私よりも年下の教師は少なかった(当時40歳)のですが、今では大量に若い先生が増えてきています。
そうした先生に対して、これまでの人生経験、教師として学び続けてきた経験を還元したいと思います。
とはいえ、「もっと表に出てほしい!」と、
教師経験のある、市会議員さんから背中を押されたため、
この夏から「新Teacher's Bridge」を立ち上げました。
「新Teacher's Bridge」は有料の個別サポートはしておりません。
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