DEVIL AGENTS

違法武装老人ホーム「あったかケアほーむ」前に佇むサキュバスのアルメリヤは、漏れ出る重低音でいつもより酷いブロックノイズにまみれた見た目になっている。

「聞いてたのよりすごくなィ?」声にもひどいノイズがのる。

受けた仕事は騒音問題の解決。ケチな下級悪魔の彼女には、こういった仕事がお似合いだった。

「始めようかなァ、待っててもこなさそうだしィ」

バディのバリヨンはビビりの下級悪魔だ。「イケタラ、イク」とか言っていた彼はもう来なさそうだと踏んだアルメリヤは、施設の受電設備を蹴り壊した。けたたましくアラームが鳴る。ナイトパーティーを邪魔された老人達は、重武装歩行支援具の外部スピーカから時代遅れのブロステップ鳴らしたままホームから飛び出した。

Vuoooooo!

警告なしのチェーンガン一斉射撃!
アルメリヤがいた場所にはチーズのようなオブジェが出来上っていた。

【続く】

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