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猫の日

語呂合わせにちなんで、ペットフード工業会が2月22日に記念日を制定。
どうやったら222をニャンニャンニャンと訳せるのか私の頭ではさっぱりわからないが、とにかく猫の日ということだ。

古典力学と量子力学との間に横たわる猫がいる。
シュレーディンガーの猫である。(参考note → go)
これはしかし、パラドックスである。
なぜならマクロの状態はミクロの状態と比べれば複雑であるからである。

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生きている猫と死んでいる猫の重ね合わせは純粋には、シュテルン=ゲルラッハの実験にみるように、おおよそ現実化するものとして考えることはできても、そのさきの、じゃあ、生きている猫と死んでいる猫は干渉しあうのか・・・これはとても奇妙な考え方である。
もっと考えていくと、この重ね合わせは、では日常ではみられないのかということである。日常と量子的世界とは違う振る舞いだと教わる。

ミクロで起きていることは、
2重スリットによる電子の効果や、粒子と波動の検出スキームの遅延選択、経路情報の除去と回復、光子のトネリング効果により離れた粒子間に影響を及ぼす、あるいは量子テレポーテーション・・・・などなど
たしかにこれらを感じることはまずなく、私なぞはたじろぎながらも物理学の世界をただ覗くことしかできない。昨日書いた明恵上人だったら、もしかしたら、そんなの当たり前とか、どこかの経典にその記述が別の語りで現れているとか、そんなふうに期待するのだ。

猫の日には、そんな世界の匂いをすこし嗅いでみよう
1930年代半ばに量子もつれを発見したのは、シュレーディンガーとアインシュタインであることに我々は同意する。量子もつれ(エンタングルメント)はコペンハーゲン解釈にならんで、厄介な現象の1つである。
シュレーディンガーは猫を使い、アインシュタインはEPR効果という別の思考実験を行った。

On s'accorde à dire que ce sont Erwin Schrödinger et Albert Einstein qui ont découvert au milieu des années 1930 le phénomène d'intrication dans les équations de la théorie quantique dont ils étaient parmi les plus importants pères fondateurs. Le phénomène d'intrication est l'un des phénomènes les plus troublants en mécanique quantique en accord avec l'interprétation de Copenhague de celle-ci. Schrödinger en tira une expérience de pensée qui deviendra célèbre avec son fameux chat et Einstein une autre expérience de pensée non moins fameuse qui sera appelé le paradoxe ou l’effet EPR. Il sera exposé dans un article publié en 1935 et il a été développé en collaboration avec Boris Podolsky et Nathan Rosen dans le but de réfuter l'interprétation de Copenhague de la physique quantique.

この量子もつれの状態を可視化する実験以来、1990年の終わりから量子コンピューターやら量子テレポーテーション、量子暗号などが研究されてきた。

2つの粒子は、たとえ数光年隔たったとしても、ある意味では不可分な全体であることが示されてきたのだ。2つの量子もつれシステムは光速を超えて別の粒子の変更を引き起こすのである。他の粒子との特性は確率の法則に従ってではあるが、恣意的ではなく相関しているのである。

On montre clairement que deux particules intriquées sont, en quelque sorte, un tout indivisible, même si elles sont séparées par des années-lumière. L'observation d'une propriété de la première particule, ou plus généralement d'un de deux systèmes physiques quantiquement intriqués, va provoquer plus vite que la lumière (on ne sait pas si l'effet est instantané) une modification d'une autre propriété similaire pour l'autre particule, et ce, de façon correlée, pas arbitraire bien qu'avec une loi de probabilité.

2つの絡み合った部分が分離され、離れてトランスポートされる場合は、一方の測定は、もう一方の量子の状態に即座に影響する。つまり、もう一方でされた測定が実行された測定から独立していないことを意味する。

Si les deux pièces intriquées sont séparées et transportées aux antipodes l'une de l'autre, une mesure sur l'une affectera instantanément l'état quantique de l'autre. Ce qui veut dire que les résultats de la mesure sur la seconde ne seront plus indépendants des mesures déjà effectuées sur la première.

EPRのパラドックスとベルの不等式(隠れた変数理論などの局所実在論が満たすべき相関の上限を与える式)は似たような状況に基づいていて、物理システムは正式に同じ数式を生成する

Le paradoxe EPR et les inégalités de Bell reposent essentiellement sur des situations analogues, avec des systèmes physiques donnant lieu formellement aux mêmes équations mathématiques

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コペンハーゲン解釈がいう測定によって状態ベクトルが収縮するという概念は、数学的枠組みでは記述できない。撹乱をうけていない系においては滑らかに接続できるのに、測定した瞬間に突然急激に撹乱を含み不連続になる。
測定って、というか、見るっていったい何なんだ。。。
ここに量子力学と古典力学ないし日常と表現するものの境界がまさにあるのである。外部装置の影響やほかのいろんなものの影響を考えると無限の回帰が発生して、ノイマンが言ったように無限回帰カタストロフィーである。
つまりはキリがないのである。
一方の状態、猫は死んでいるが否定されるなら、その状態エネルギーはいったいどこにあるのか・・・
物理素人の私には、さっぱりわからない境界で、そこにまさに猫が横たわっているのである。

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<来年の宿題>
・デコヒーレンスと境界
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