見出し画像

【さんすう雑学】パイ(π)は何処へ!?「ヒポクラテスの三日月」

私がまだ小学生だった遠い遠いむかし,塾での授業中に先生が次のような問題を出してくれました。

問題1
直角三角形と,その直角三角形の辺を直径とする3つの半円を組み合わせた図形があります。色がついた部分の面積を求めなさい。
(円周率は3.14とします)

遠いむかしの私は,
「なんじゃこの某世界的有名ネズミの耳みたいな図形。
とりあえず,求められる面積をかたっぱしから求めてみるか…」
などと思いつつ,↓こんな感じで3.14と悪戦苦闘し…

25.12+14.13+24から39.25を引いて…24㎠!

やっとの思いで面積を求めた当時の私のノートを見ながら,先生が笑顔とともにこんな一言。

「おお!しっかり計算できてて流石やねー。
 次は,答えの24㎠のヒミツについて考えよう」

ヒミツ…??
たしかに、答えの24って値になんだか見覚えが…あっ!
色のついた三日月部分の面積の合計は,直角三角形の面積と同じだッ!!

小さい半円と中くらいの半円の面積の合計が,大きい半円と等しくなるので,打ち消されちゃって三角形の面積の分だけが残ってました。
こんなウネウネ曲線に囲まれた図形と、カクカク三角形の面積が等しくなるなんて、なんだかステキ。

4×4×3.14+3×3×3.14=25×3.14  →π(パイ=円周率)が消えた!!

年月を経て教壇に立つ側になり,このステキ図形に「ヒポクラテスの三日月」という格好良さげな名前があることを知りました。
この図形に名前を残したヒポクラテスさんという数学者は,約2500年前にギリシャで活躍しておられた方なのだとか。

この三日月,中学入試でもこのままの姿で出題されていることがあるので,知っていて損はないかも。
ちょっと化けてこんな風に↓なったりも。

問題2
長方形と,その辺を直径とする4つの半円と,長方形の4つの頂点を通る円を組み合わせた図形があります。色がついた部分の面積を求めなさい。(解答は最後に)

ポ〇デライオン…??

しかしまぁ、3月14日にクッキーでもチョコレートでもマシュマロでもなく
π(パイ)を真っ先に思い浮かべる自分,どうなんだろうと思ったり思わなかったり。



※問題2の解答
問題1の図形を2つあわせていますね。
よって,直角三角形2つ分,すなわち長方形の面積の
6×8=48(㎠)
これが答えとなります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?