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【さんすう雑学】もし,うるう年がなかったら?

前回の記事でご紹介した「日暦算」では,↓の様な日数計算の問題も定番ネタです。

例題1
2024年2月14日の22日後は何月何日ですか。

解くのがはやい子は,ものの数秒で答えてくれます。

「14+22=36 だから,もし2月のままなら2月36日。
これを3月に直すには2月の日数の28を引けばよいから,
36-28=8 で,3月8日です!」

この解答はほぼカンペキなのですが,最後の最後がもったいない。
そうですね,2024年はうるう年。2月が29日まであるんです。
なので,36-29=7 で,正解は3月7日となります。

こういうミスをしてしまったとき,子どもたちは口々に言います。
「うるう年めんどくさーい,こんなのなかったら良いのにー」
なんて。いや,気持ちはすごくわかりますが。

じゃあ,もし本当にうるう年がなかったら…???

そもそも,1年ってどう決まってるの?

いま私たちが使っている暦では,1年を「地球が太陽の周りを1周する」期間を基準に設定しています。
われらの地球がちょうど365日で1周してくれていたらみんな幸せだったのですが,実際はそれよりほんのすこーし遅くて約365.2422日かかっちゃうんです…

よって,1年を365日に固定してしまうと1年に約0.2422日(約5時間49分)ずつズレていくことになっちゃいます。
「ちょっとくらい良いじゃん!」という気もしちゃいますが…試しに,来年から唐突にうるう年がなくなってしまった謎の世界線を考えてみましょう。
1年あたりたった0.2422日のズレでも,100年溜まると0.2422×100⇒約24日のズレになるので,こんな感じ↓になっちゃいます。

チリも積もればなかなかのモンですね。謎世界線の800年後に至っては,我々の暦と193日,ほぼ半年ズレちゃってます。
ここに暮らす方々は,9月16日のカレンダーを見ながら
「ようやく寒さがやわらいできたねー」
とか
「最近スギ花粉がつらいねー」
とか話してるわけです。
毎年2月上旬に行われている札幌雪まつりも,雪を求めて8月開催必須です。季節感とは一体。

そんなこんなで,うるう年は長い目で見た我々の生活の中で重要な役割を果たしていたりします。すごーく大切なんです。
なので,

例題2
2124年3月7日は木曜日です。では,2124年3月7日は何曜日ですか。
(解答は最後に)

うるう年のせいで面倒なこんな問題にも,優しい気持ちで取り組んでみて頂けると幸いです。


※例題2の解答
平年(→365日)だと,1年後の曜日は 365÷7=52あまり1 より 1つ後ろにズレます。
うるう年だとさらに1つ(計2つ)後ろにズレるので,100年でうるう年が何回あるか考えれば良いですね。
うるう年は4年に1回なので 100÷4=25(回) とやりたい所なのですが,西暦が4の倍数でも100の倍数でもある年はうるう年ではないという面倒ルールにより2100年はうるう年から外さないといけません…
よって,うるう年は 25-1=24(回)

これらを合わせると,曜日は100年で
(100+24)÷7=17あまり5 ⇒5つズレるので,
木曜日→→→→→火曜日が答えとなります。


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