「Oculus Go」の販売が2020年で終了。今後は6DoFサポートのQuest/Riftに注力
2020年6月24日、FacebookはVRヘッドセットOculusのエントリーモデル「Oculus Go」の販売を終了し、今後はOculus Quest/Riftに注力していくと発表しました。
Oculus GoはPCなどと接続せず、HMD単体で使用できる製品として2年前に登場。3軸で頭の動きを検出できます(3DoF)が、その後単体で体の移動なども検出する6DoFの「Oculus Quest」が登場しました。「6DoFがVRの未来だ」という声が大きい事から、3DoF VR製品(Oculus Go)の販売を終了し、今後は6DoFのOculus Quest/Riftの改善に集中していくとしています。
3DoFとは、3軸で頭部の動きのみを検知するもので、6DoFはこれに加えて体の動きも検知します。これにより、コンテンツへの没入感が高まります。現行製品の「Oculus Rift S」と「Oculus Quest」は6DoFサポート製品となります。
Oculus GoはVR動画サービスなど、没入型エンターテイメントの再定義に非常に役立ちました。2018年にはウォルマートが企業研修のためにVR動画を使い、Oculus Goを数千台導入しました。また、ライブやコンサートイベント、スポーツ観戦のVR動画中継などにも利用されています。ただ、VR動画はそれほど一般に定着したとはいえず、最近のVR業界ではゲームが最も成功したコンテンツだとされています。そしてFacebookいわく、Beat Saberなど人気のVRゲームを完全に楽しむには、Oculus Goの3DoFでは厳しく、6DoFへの対応(つまりQuestなど)が必要との見方です。
また、Oculus Goは販売が終了しても使えなくなるわけではなく、2022年まではシステムソフトウェアのバグ修正やセキュリティパッチが引き続き提供されます。Oculus Storeは、12月4日まででGo向け新規アプリの登録やアップデート受け入れを終了し、12月18日以降はストアでの新規公開もなくなります。今後の詳細はこちら。
なお、現在OculusのVR製品用アプリはOculus Storeから入手するのが一般的だが、それ以外にアプリを簡単に配信する方法が求められているとし、2021年の初めに、開発者がQuest向けのアプリを配信するための新しい方法を提供することを告知しています。詳細は未発表ですが、Oculus Storeを使わずに、Oculus Questを持っている人なら誰でもアプリを共有することができるようになる仕組みとなる見込みです。
参照: https://www.oculus.com/blog/an-update-on-the-evolution-of-the-oculus-platform-/