vol.7 イベントの作り方のはなし(基本設計編)
こんにちは、haruです。
イベントやeスポーツ、ゲームや音楽などオンライン・オフライン問わずエンターテインメントを生業にしています。
今日は自分が使っているイベント設計のフレームワークについて書きたいと思います。少しでも同じような仕事をしている人の参考になれば幸いです。
イベントの5W1H
イベントに限らず、仕事をする上で欠かせない5H1Hの考え方。イベントに関してもこちらを使って設計をしてみると非常に整理されてわかりやすいです。
Why(目的):何故やるの?何を達成したいの?
What(やること):何をやるの?
Who(ターゲット):誰のためにやるの?
When(スケジュール):いつやるの?
Where(場所):どこでやるの?
How much(予算):いくらかかるの?
一度実作業に落とし込んでおくと、使い回せるので便利ですよ。
Why(目的)
何故やるの?何を達成したいの?
最も大事な項目。
そもそもこのイベントは何のためにやるのか。
イベントで直接収益(チケット収入や、グッズ収入、音楽ライブなどはまさにこれ)をあげたいのか。
それとも別のマネタイズポイントがあって、その為のプロモーションなのか。プロモーションであれば回収ポイントはどこなのか。
例えば商品の宣伝イベントは商品のPRが目的で、マネタイズは商品の売上になるし、TV局がやるようなイベント(お台場とか六本木とか)であれば、イベントが盛り上がる→TV視聴率が上がる→広告費でマネタイズ、という流れです。
「何のためにやるのか?」が直接的にイベントそのもののKPIの設定に紐付いてきますのでここを間違えないことがとても重要。
要は「何を達成すれば成功なのか?」ですね。
なるべく端的に、簡潔に言える状態である必要があると思っています。
What(やること)
何をやるの?
イベントでどういった事をするのか。
出演者、企画の具体案、販売する商品、座席の種類、配信方法、などなど。
Whyで設定した目的を達成するためには何をするべきなのか?という軸を最初に決めてしまえばそんなに迷うことはないです。拠り所があれば迷った時に戻ってこれるし、複数人でプロジェクトを回す時にも個人差のブレが生まれにくいですね。
Who(ターゲット)
誰のためにやるの?
誰向けのイベントなのか。
新規ファン(ユーザー)の獲得なのか、
既存ファンの満足度を上げたいのか。
ライトユーザーをよりコアユーザーにしたいのか、
コアユーザーのリテンションを維持したいのか。
そしてそのWho(ターゲット)は果たしてWhy(目的)と合致しているのか。
When(スケジュール)
いつやるの?
決めないといけないことは、大きく2つ。
制作スケジュールと情報出しのスケジュール。
制作スケジュールは極論本番に間に合えばよいです。制作物、特に印刷が必要なものは制作期間が思ったより長かったりするので要注意。
情報出しのスケジュールは慎重に。ここ間違えると集客に大きく差が出ると思います。
券売やプロモーションは本当にそのタイミングで効果が最大化できるのか。をしっかり考えましょう。考えた後はトライアンドエラーで色々試して見てください。失敗しても学びがあればOK。数を重ねましょう。
Where(場所)
どこでやるの?
ポイントは主に
立地(来てほしいお客さんが来やすい場所か)、キャパシティ(収容したい人数が入る場所なのか。広すぎないか、狭すぎないか。)、ブランディング(例えばラグジュアリーブランドのイベントはアキバよりも銀座だよね、とか)。
さらに今だとそこにコロナ対策の要素が追加されます。
密を避けられるのか、避けた場合にどの程度のキャパになるのか、そのキャパで儲けは十分に出るのか、配信は出来る環境なのか。
配信といえば大事なのがネット回線。
会場に十分な速度のネット回線があるのか。ほとんどの場合は工事が必要になってくると思います。
会場の設備次第でなかなかに工事費用に差が出ますので、どれくらいの速度の回線が何本必要なのか、事前に把握しておくのが良いと思います。
How much?(予算)
いくらかかるの?
そのイベントを実施するのにいくらかかるのか。
いくら収益(利益)があがるのか。いくら損するのか。
先程のマネタイズポイントとあわせて考えましょう。
必ずしも単体で黒字化する必要は無いですが、費用予算はしっかりと把握しましょう。
以上、最低でもこの5W1Hを徹底的に考えて設計するだけでイベントの成功度合いはぐっと上がります。何も考えずに企画書書くのとはもうぜんぜん違う。
そしてやればやるほど精度は上がっていくと思います。
あとはイベントの種類や業界によっては項目そのものに過不足あると思いますので、そのへんカスタマイズしていくのも必要ですね。
縛られすぎるのも良くないけど、フレームワークはほんと便利です。
それではまた。